この作品はいかがでしたか?
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あてんしょん
・ただただクズ
・ちょいグロ
・下手
なんでも許せる方のみどうぞ
相手が誰かわからないように呼び方変えてます
(例えば▶︎ボビーと呼ぶのはニキニキのみなのでニキニキだと分からないようにせんせーに変える みたいな感じ)
今までたくさんの人間を 捨ててきた。
「飽きちゃった」 「どこか遠くに行くから」
「君の幸せのため」 「冷めた」
そうやって嘘をついては捨ててきた。
「なんでっ…私は愛してたのに、!」
「好きって言ったじゃん!」
「少しは…私のことも考えてよ」
毎回毎回こちらは軽い気持ちなのに重くなる女どもに呆れた。全ての始まりは”遊び”だから。
あくまで少しの暇つぶし。それにガチになる意味が分からない。
新しい人を見つけてはまた捨てて、また見つけてほかの女と交換して──────
…何度続けただろうか
俺は男にも手を出すようになった。
それでもまた捨てて、捨てて、捨てて…
俺がやってる事に納得するやつには出会えなかった。この世の中そんな奴らはばっかりなのか。
何回もやって、そろそろこの”遊び”にも飽きてきた頃。
見かけて一瞬で心を掴まれるような人に出会った。これが一目惚れというやつなのか。
そっからはどんどん上手く進んでいって、そいつと恋人関係になった。
毎日が楽しくて、これが俗に言う恋愛か、と思った。
だが、とある日に、喧嘩してしまった。
しかも結構激しめな方の。理由は───
過去に遊んできた奴らの扱い方。
めちゃくちゃに言い合った。つい頭に来て思ってもないことを言ってしまった。俺は頭を冷やすために家を出てった。
…どこまで歩いてきただろうか
俺は別に悪いことはしてない。全て100こっちが悪い訳ではないだろう。それを認めないあいつが悪いのだ。
いろんなところで言われる。注意される。怒られる。言い合う。
結局は
だーれも理解してくれないんだ。
「ー!」
「?」
「ぃちょ、!危ない…!」
「、!?」
キーッ ドーン!!! ズシャァァァ…
今、 何が起きた?
居る筈もないあいつの声が聞こえて、体が地面に近い。
そして金属の塊のようなものがどこかへ転がっていく音。
そして、
俺の体を濡らす、鉄臭い赤い液体───
車に轢かれかけた。
頭にそんなことが浮かんできた。
だけどどこも痛くない。少し腕が痛いが、それ以外に怪我だってないし。
…待て、この鉄臭いものを流してるのは誰だ?
恐る恐る横を見た。
彼が居た。俺を守るように覆いかぶさり、目を閉じて、血を流していた。
彼が庇ってくれたのだろうか。
そう思うと罪悪感でいっぱいになった。
あんなに酷いことを言ったのに。
勝手に家を飛び出してきたのに。
たくさん言い合って、お互い嫌な気持ちになったのに。
俺に愛を、たくさんくれたのに───
周りが騒がしくなってきた。救急車の音が聞こえる。彼が乗せられていく。嫌だ。離れたくない。すると、隊員が俺に怪我があるかもしれないから、事情聴取もあるからと、俺も救急車に乗せてくれた。
ただ願った。お願いだから生きていてほしいと。隣で処置を受ける彼を見て、初めて神に祈った。
だが、病院に着く頃には、彼から生命の気配が消えていた。
──────
数ヶ月後
あの事故で、彼は俺を庇って死んだ。
「車の運転手は、酒を飲んでいたらしく、俺らをはねて暫くはいろいろとおかしかった」
ということを、事情聴取のときに聞いた。
暫く泣いて、泣いて、泣いていた。
彼が居なくなった家で、ひとりの部屋で泣いていた。
こんな気持ち、過去に捨てた奴らと同じように捨てたくて、忘れたくて。
それでも愛した記憶だけは消えなかった。
愛してもらった記憶も消えなかった。
そうやってたくさん泣いて気づいた。
今まで捨ててきた奴らもこんな気持ちだったのだろうか、と。
好きだった人が急にいなくなって、気持ちが落ち着かなかったのでは、と。
これは、今まで最低なことをしてきた俺に下った、天からの罰だ───
じゃあ償わなきゃ…だよね、
愛する彼がいる場所へ
俺も今から行きます。
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曲名:スクランブル交際/DECO*27
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