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めためた楽しみです!(続き
中也side
敦の居た部屋を出てから、迷いもせず、とある人物の所へ足を進める。
中「おい」
目的地であるひとつの扉の前に立ってはぶっきらぼうに呼びかけた。
太「はいはい今でますよーっと」
気の抜けた返事が聞こえるのもいつもの事。
イライラしてつま先を鳴らしていると扉が開いた。
太「あーら中也ぁ、どうしたのぉ?」
俺が来ることを分かっていたかのようにニコニコとイラつく表情で問われる。
中「中に入れろ」
太「積極的だなぁちゅーやくん♡」
わざとらしく目を潤ませてぶりっ子ポーズをする太宰に蹴りをくらわしてから襟を掴んで無理やり中に入った。
中「敦のことについて全部教えろ」
太「直球だなぁ、ま、中也の頭じゃ分からないのも仕方ないかな?」
中「もったいぶんねぇで教えろ」
問い詰めると、意外にもすぐ椅子に腰を下ろして渋々話し出した。
中「…、そんな事、あっていいのかよ」
太宰の話を聞いたあと、ただ呆然としていた己が発した一言。
悔しい思いの滲む怒りを言葉にしてそう絞り出した。
太「流石に許せないよね。」
太「まぁそう思ったところで等の本人は死んじゃってるしどうしようもないんだけど。」
中「は、?死んでる?」
太「嗚呼、それはまだ言ってなかったね」
付け足しのように淡々と、重々しい内容を口にする太宰。
言葉が脳に伝わるまでに少々時間を要した。
中「…、つまり、…敦が、両親を」
太「…はぁ、だからそうだと言っているじゃないか」
中「あの返り血は、、、あの家の火事は、」
中「全部敦が、」
太「…そんなに驚くかな、。」
太「…敦くんが、一般人を沢山殺して居たのを聞いてもあまり驚かなかった癖に両親を殺したと聞いて驚くなんて。」
中「馬鹿か手前は、。他人と身内じゃ訳が違うだろ」
太「そういう一般論が敦くんの環境に通じると思うかい?」
中「……でもよ、敦にとって、己を苦しめた元凶の死ってのは大きかったんじゃねぇか?」
太「…彼にとっては、悲しみというより大罪の意識の方が大きい方だけどね。まぁ当然か」
“とりあえず、敦くんに今の事を聞かれたり、思い出させたりしてはいけないよ”
この部屋を立ち去ろうと扉に向けて足を進めると、後ろからそんな言葉が投げかけられた。
中「嗚呼、分かってる」
勢いよく閉めた扉がうるさく後ろで鳴った。
NEXT♡500(or、やる気が出たら…、…)