ある日、悪い夢を見た
とても悍ましくて痛烈な夢
其の夢が私の心に矢を刺す
其処から血が溢れて止まらない
塞ごうと押さえても血は隙間から溢れる
誰にも止める事の出来ない涙
誰か助けてくれ…
此の地獄を描いた様な場所から私を救って
誰か、
_夢
織田作「太宰」
何時ものと変わらない優しい声色で
彼は私の名を呼んだ
私は其の言葉に答える
太宰「何だい、?」
織田作「最期に聴いて欲しい事がある」
太宰「ッ」
私は一気に顔を歪ませ
今までに出した事の無い声量で
織田作に話しかけた
太宰「そんな事言わないでくれッ」
太宰「未だ助かるかも知れない!」
太宰「未だッ」
興奮して声量が段々と大きくなっていく
織田作「太宰」
私の声を遮って織田作が私の名を呼んだ
織田作「お願いだ、」
太宰「…..」
私は織田作のお願いには随分と弱い
少し考えてから返答をする
太宰「…どうしたんだい」
織田作「お前は光の世界へ行け」
太宰「え、ッ?」
衝撃的な発言に驚きを隠せなかった
織田作「自分でも分かっている筈だ」
織田作「闇の世界に居ても生きる意味は見つからないと」
織田作「お前にとっては光の世界も闇の世界も大差ないだろうが、」
織田作「光の世界の方が幾分か素敵だ」
今でも忘れない光景、音、表情
私は一体どんな顔をしていたのだろうか
織田作「生きろ」
織田作「生きていれば必ず良い事がある」
織田作「其の時を待つんだ」
太宰「…私、生きられるかなぁ?」
何時も以上に自信の無い声で尋ねた
其の質問に織田作は笑顔で答えた
織田作「勿論だ、お前ならやれる」
織田作「俺の分まで生きてくれ」
織田作「お前はもう縛られる必要何て無いんだ、太宰」
織田作「自由に生きろ」
太宰「…分かった」
私がそう答えると織田作は安心した様な表情を浮かべて息を引き取った
私は其の場で唯、
立ち尽くす事しか出来なかった
母「危ないッ!」
お母さんが私を吹き飛ばした
私は押された勢いで地面に転がった
次に顔を上げた時、
お母さんは血だらけになっていた
太宰「お母さんッ」
急いでお母さんの元へ駆け付け手を握って
必死に呼び掛けたが
お母さんの意識は無かった
助けを呼ぼうと辺りを見渡すが
辺りは赤い炎に包まれていた
もう時期此処も炎で焼かれる
するとお母さんの手を握っていた方の手が
そっと握られた感覚がした
太宰「お母さんッ?」
母「おさ、む」
太宰「今助けるから!」
そう言って私はお母さんの上に積み重なっている瓦礫を必死にどかそうとした
母「助けなくて良いよ」
太宰「え、ッ?」
母「早く逃げなさい」
母「治まで死んじゃう」
太宰「良いよ!」
太宰「お母さんと一緒なら一緒に死ぬ!」
母「そんな事言わないで、」
母「ちゃんと生きて」
太宰「お母さんが居ないなら嫌だッ!」
母「お願い」
太宰「嫌だッ」
太宰「お母さんを置いて行く何てッ」
すると背後から[誰か居るか?]という
叫び声が聞こえた
お母さんを助けて貰おうと思って
其の声に[此処に居る]と答えた
暫くすると背後から物音がして
人影が見えた
40代くらいのガタイの良い男性だった
太宰「此処だよ!」
近所の人「早く逃げよう」
太宰「お母さんを助けてッ」
近所の人「ッ」
其の人はお母さんを見て顔を顰めた
今思えば此の顔はもう助けられない、と言う意味の顔だったのだろう
でも此の頃の私は理解が出来なくて
兎に角お母さんを助けて貰えるように頼むしか無かった
太宰「早く助けてよッ」
太宰「お母さんを助けてよ!」
母「…早く逃げて下さい」
母「息子を頼みます」
近所の人「、あぁ任せろ」
そう言って私の手を引っ張った
太宰「何でよ!」
太宰「何で置いていくの!?」
太宰「助けてよ!」
太宰「お母さん死んじゃうよ!」
母「…治、【愛してる】」
太宰「お母さんッ!!」
私は段々と遠くなるお母さんの姿を見て
唯泣く事しか出来なかった
いじめっ子「何だよ其の傷」
いじめっ子「きもいな」
太宰「…..」
いじめっ子「おい、何か話せよ!」
ドンッ
太宰「い”ッ」
いじめっ子「こんなので痛い何て弱虫だな」
いじめっ子「で、何なんだよ其の傷」
太宰「…災害で火傷した」
いじめっ子「あははははッ!」
いじめっ子「可哀想な奴だな」
いじめっ子「確かお前お母さんも居ないんだろ?笑」
いじめっ子「もしかして災害で死んじまったのか?笑」
太宰「…..」
いじめっ子「そうなんだな!笑」
いじめっ子「まぁ別に良いんじゃね?」
いじめっ子「一人になれてさ!笑」
太宰「やめてよ、」
いじめっ子「やめてほしかったら抵抗すれば良いじゃねぇか」
いじめっ子「それでもしねぇのはお前だろッ!」
バシッ
太宰「ッ」
いじめっ子「お母さんもきっとお前と同じで無能だったんだろうな」
いじめっ子「親が無能だと子に遺伝するってお母さんが言ってた笑」
いじめっ子「可哀想だなぁ笑」
其の時の感情は正直曖昧で
唯、唯一覚えているのは怒りだった
気付けば目の前が真っ赤になっていて
自分をいじめた奴の頭から
血が流れ、倒れ込んでいた
此の時初めて私は、【人を殺した】
でも不思議と何も感じなくて
唯々死体を見つめていた
太宰「…ッ」
私は思いっ切り身体を起こした
額には冷や汗が一筋流れた
心臓が跳ねている様に痛い
太宰「…又此の夢、」
太宰「でも何時もより酷い」
太宰「夢何て大嫌いだ」
独り言を呟いていると
扉の方からノック音が鳴った
敦「太宰さん居ますか~?」
どうやら敦君が起きるのが遅い私を
態々起こしに来てくれたらしい
太宰「…あぁ、居るよ」
敦「中入りますね!」
声を掛け礼儀良く部屋へ入って来た
敦「おはよう御座います」
太宰「おはよう、敦君」
太宰「態々起こしに来てくれたのかい?」
敦「…..」
私の顔を見た敦君が急に黙り込んでしまった
太宰「…どうしたんだい?」
敦「太宰さん」
敦「何か僕に隠し事してますよね?」
想像もしなかった言葉に驚きが隠せなかった
太宰「急にどうしたんだい?」
敦「質問に答えて下さい」
太宰「…隠し事何てしてないよ」
敦「嘘です!」
敦「正直に言って下さい!」
太宰「本当にしていないんだ」
心当たりの無い私は否定する事しか出来ない
敦「じゃあ何故貴方は今、」
そんなに悲しい顔をしているんですか
太宰「…え?」
敦「今の太宰さんの顔、凄く悲しそうで、つらい顔してます」
自覚が無かった自分には
何も言い返す事ができなかった
敦「その、」
敦「こんな役立たずの僕ですけど」
敦「相談くらいは乗れます、」
敦「何かあったら言って下さい」
太宰「…..」
何故だか解らないけれど
何だか喉が痛くなって
締め付けられている様な感覚がして
視界が歪んで
頬に涙が伝った
敦「えッ!?」
敦「ど、どうしたんですか!?」
敦「僕の所為ですよね!?」
敦「すみません!」
私は間髪入れずに否定をした
太宰「否、違うんだ」
太宰「君の所為じゃないよ」
太宰「自分にも解らないんだ」
太宰「何で今、自分が泣いているのか」
太宰「何で自分が悲しい顔をしているのか」
敦「…..」
敦「何があったんですか?」
敦「話せば何か手掛かりになるかも知れません」
太宰「夢を見ただけさ」
太宰「…過去の夢を」
敦『太宰さんの過去…』
敦『そう言えば僕は、太宰さんの事を何も知らない』
敦『太宰さんの過去も、本心も何も知らない』
敦「…聞いちゃいけないかも知れませんが聞いても良いですか?」
太宰「なんだい?」
敦「其の夢は誰が出てきたんですか?」
太宰「…古い友人と、母親とクラスメイトさ」
敦「母親は何処に居るんですか?」
太宰「私が5歳の時に大きい災害があって」
太宰「其の災害で私を庇って亡くなったよ」
敦「そ、そうなんですね…」
敦「…では、太宰さんの古い友人は何処に居るんですか?」
太宰「…もう居ないよ」
敦「ぇ、?」
太宰「亡くなったんだ、私が18の時に」
敦「…ごめんなさい」
太宰「何で君が謝るんだい?」
敦「太宰さんにとってその過去はとてもつらいものでしょうから」
太宰「そうだね、つらい過去だよ」
太宰「でももう時間が経っているから随分と楽になったよ」
敦「でもつらい顔してます、」
太宰「今日は特に酷くてね」
太宰「当時のフラッシュバックみたいな物を見たんだ」
太宰「だからきっとつらいのだと思う」
敦「…僕にはそういう体験が少ないので」
敦「太宰さんの気持ちを100%解ってあげる事は出来ないですが」
敦「後輩として、恩人として貴方の力になりたいです」
太宰「…君は優しいね」
敦「そんな事ありません」
敦「僕は何も出来ない役立たずです」
敦「自分を救ってくれた恩人にも未だ何も恩を返せていないですから」
太宰「そんな事ないさ」
太宰「私は君の素直さに何時も救われているよ笑」
敦「本当ですか、?」
太宰「あぁ」
太宰「君はそのままで良いんだよ」
敦「…何か僕が相談に乗って貰っちゃいましたね笑」
敦「僕も何度も太宰さんに救われました」
敦「本当にありがとうございます」
敦「僕じゃ頼り無いかも知れませんが相談くらいして下さいね!」
太宰「ありがとう笑」
敦「僕先に探偵社に行きますので早めに来て下さいね!!」
太宰「判ったよ」
そう言い残しスッキリした顔をして
私の部屋から出て行った
部屋の中は静寂に包まれていた
太宰「…本当に君は優しいねボソッ」
私は洗面所の前に立ち
自分の包帯を解いた
包帯の下には古傷と新しい傷が
明確に刻まれていた
腹や背中、足には古傷
腕には新しい傷が多かった
私は傷を撫でて呟いた
太宰「でもごめんね」
太宰「私は君に本心で話す事は出来ない」
太宰「君達は【彼】の代わりにはなれない」
そう言った鏡に映る自分の顔は
今までに無い程醜く見えた
どうでしたか?
投稿頻度低くてごめんなさい💦
最近は雑談とか愚痴とか多いですよね💦
もうストーリーの下書きがなくて
一から書かないといけなくて時間かかるんですよね💦(言い訳見苦しい)
なんか書き方も前も十分下手だったのに
もっと下手になりましたね(当たり前)
最近はフォロワーさんの投稿や
気になるストーリーを見ることが多いです
(みんな上手で見てるの楽しい)
読切なのに約5000文字しかない…
申し訳ないです、
P検・英検・漢検・定期テスト・実力テスト・レポートが終わってやっと時間ができると思ったら次は代表の言葉の原稿を考えなくちゃいけなくなりました( ; ; )
あがり症なのに全校生徒の前で話せるのかな…(めちゃくちゃ不安)
前みたいに頭真っ白にならないように頑張ります…w
雑談長くてすみません💦
❤️、コメント待ってます!(図々しい)
またね!
コメント
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もう文ストの文豪に混ざってても気づかないくらいの文才で…まじ好きです。雲さんの読む度に雨降ってきます!!!とりあえず太宰さん虐めたやつ焼いていいですか
5000文字は十分すごいよ! 勉強頑張った分、しっかり休んでね! あと下手になってないし上がっててるから!安心してよ!!?( #`꒳´ )