『きっつんは、本当に可愛いね……』
いつもの、おかめはひたすらに狐を
可愛がっているのだが、この日は、違っていた……。
『ねぇ、きっつん!さっき、スタッフの女の人と
楽しそうに話してたよね?』
『え?あぁ、私が落としたグローブを拾って
届けてくれただけですよ?どうしたんです?』
何故か、少し拗ねた様に、そう言ってきたおかめに、
狐は不思議そうに聞き返した。
『……だって、きっつんは、俺だけのきっつんでしょ?』
おかめは、そう言いながら、狐に近付いた。
『!……そう……ですね……おかめさん、いつも
ストレートに言ってきますね……』
少し、照れながら、そう呟く狐。
『……だって、本当の事だし?……俺以外の人と
仲良くしてるの見るとさ……』
おかめは、そう言いながら、狐の衣装の袖を
きゅっと掴んだ。
『……おかめさん……ひょっとして……
俺に甘えたくなっちゃいました?』
狐が、そう言うと、おかめは、ハッとして、
手を離した。
『!?えっ……あっ!ち、違う!違う!』
慌てるおかめを、クスッと笑いながら、壁際に追いやる。
『……何だか、いつものおかめさんより……
今日は可愛いですね……誘ってます?』
『なっ!……だ、だから、違……』
狐の顔が、おかめの顔に近付く……。
が、その時、スタッフの呼ぶ声が聞こえた……。
すると、狐はまた、クスッと笑った。
『……残念……邪魔が入ってしまいましたね……
続きは……今日の夜にしましょうか……』
『!?……き、きっつん!……』
顔を真っ赤にして、その場にしゃがみ込むおかめ。
狐は、そんなおかめを見てクスクス笑いながら、
その場を後にした。
そこに、般若が通りかかった。
『?おい、おかめ!顔真っ赤にして、どうしたんだ?』
『な、何でもない!!何でもないから!!』
その声は、狐にも聞こえていて……。
『……ふふっ……おかめさんも、可愛いですよ……』
そう、呟くのだった……。
コメント
4件
最高です!続きてっあるんですか!?
ポパ組のこう言う絡み小説であんま見ないから新鮮で嬉しいです🫣💖