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静かな夜のバー。ほのか 暗い照明の下、グラスの中で氷が静かに揺れる音が響く。
「相澤くん 、もうちょっと飲みなさいよ」
そう言って、香山睡が相澤消太のグラスに酒を注ぐ。
「……もう十分ですって」
彼女の視線を正面から受け止める。
「相変わらずねぇ。でも、そんなところが可愛いんだけど」
睡は微笑みながら、ゆっくりと相澤のネクタイに指をかける。
「……先輩、酔っていますか?」
「さあ、どうかしら?」
悪戯っぽく唇をなぞる睡。相澤は軽く息をのんだ。
「……からかわないでください」
「ふふっ、からかってないわよ?」
彼女の指先が相澤のシャツの襟元をかすめる。そこにわずかに感じる熱が、理性を揺らす。
「……本当に、こういうことをしていいと思っているんですか?」
「後輩に手を出す先輩ってのも、悪くないでしょ?」
相澤は息を吐き、軽く目を伏せる。
「……本当に、困った人ですね」
彼の低い声に、睡は満足げに笑った——。