コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
何の約束もしてない。いつもと同じ朝。寮から学校はすぐ近くだし、大体ひとりで行く。
教室でシオンに会って、なんだかわからないけどドキドキした。まだシオンにも言ってないし、言っていいことなのかわからない。
だけどやっぱりいつもと違うことに気づかれてしまった。さすが親友。
付き合うことになったと言ったら、喜んでくれた。その反応も意外だった。
「へん、じゃない?」
「だって好きだったんだろ、ヒョンのこと。よかったじゃん」
「そうだけど……朝になったら正気に戻ってるかも」
シオンは僕の心配症っぷりに笑ってる。夢じゃないといいんだけど。
ぐずぐずしている僕を見かねてシオンが僕のスマホを取り上げ、ウンソクさんにLINEした。
慌てる僕、鳴るチャイム。既読確認もできないままスマホをカバンにしまう。
授業が終わって急いで取り出したら「昼休みに会おう」って返信来てた。
「返事来たんだろ?」
シオンは席に来るなり言った。
「なんでわかったの」
「顔に出すぎ」
そうかなあ、なんてちょっと恥ずかしくなって外を見る。偶然ウンソクさんのクラスが校庭に出てきた。
女子と楽しそうに話してる姿に、さっきまでの浮かれた気分が一気にしぼむ。
シオンが外を見てため息。ほんっと、わかりやすいなあ、ってつぶやいた。