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「く、ぁ…っ」
朝の通学路。独り、欠伸を零す。
今日は面白いことが起こるのか、なんて主人公面などするわけもなく、ただただ睡魔に襲われ、欠伸を続けて数分。学校の門をくぐる。
知らぬ間に周りには生徒が沢山いて、話し声や挨拶が元気に飛び交っている。
ーこの世界には『男女』の他に性があって、それを『Ω・β・α』と分ける。
Ωは少ない確率で産まれ、『ヒート』という所謂『発情期』が月イチでくる。ヒート時に身体から放出される香りを『フェロモン』と呼び、パートナーのいないαを寄せ付ける効果がある。ヒート時(多分女性はこれに限らないが)の性行為で男女問わず妊娠が可能である。男性Ωは女性寄りの見た目で綺麗なことが多いとされている。
βは至って普通、というのかまぁΩでもαでもない、人間。女性のみ妊娠が可能。
αも少ない確率で産まれ、頭脳明晰で生まれつき頭が良く、容姿端麗なことが多い。女性でも所謂”男性器”は生えるため、男性関係なく妊娠させることが出来る。
Ωとαは、αの体液がΩの体内にある時に、基本とされているのは項だが最近は首元を噛む事で『番』となれる。番(パートナー)になるとΩのフェロモンは番となったαにしか香らなくなる。勿論、そのフェロモンを放つのもあてられて理性を失ってしまうのも抑える薬、『抑制剤』も存在する。抑制剤は副作用の酷いものもある。
…とまぁ、軽く(?)説明するとこうだろうか。俺にはそんな番とか関係無い人生なんだろうけれども。なんてったってこの俺、木崎 琉真は男性”β”だからだ。(因みに16歳だ。)βの中ではどちらかというと中の上、というのだろうか、まぁそのぐらいの頭の良さ。なかなか平和に過ごせていると思っている。
そんなことはさておき。
俺の通っている学校には凄く綺麗なオメガがいるらしい。風の噂でしかないが…そのオメガはどんなに屈強なアルファでさえ、どんなに女好きのベータでさえ、なんなら同性のオメガでさえ一目見て惚れ惚れしてしまうらしい。そのぐらい美しいのだ。 俺は男性βだし…関係無いけれど。流石にそんなにチョロくはない。。。はずだ。
なんと今日の1限目はなんと席替えで、隣がオメガになった。まぁこれは学校の方針的にクラス内のオメガとアルファをくっつけてるとオメガがひとり余ってそうなるんだけど……
まさか…あの、”ウワサ”の……
「あ、よろしくね!」
第一印象は少々お淑やかなお嬢様、と言ったところだろうか(お嬢様と言っているが男である)。
「よろしく」
至って普通の挨拶を返し黒板の方へ向き直る。次の授業の用意を済まさなければいけないのだ。
(ペンケース、教科書…)
心の中で確認しながら用意を終わらす。
どうやら用意が終わったタイミングが丁度だったようでクラスメイトはちらほら廊下へ出て行っていた。
ーーーーーーーーーーー
聴き慣れたチャイムを耳にして、 教師のクラス出欠の確認が済むと授業が始まる。これも慣れたものだ。自分は体調を崩すことは昔から少なく、今のところ中学生を欠席したことは無い。ので割と成績優秀では?と思い込んでいる。移動教室であれ教室の席順のまま座るので隣は勿論ウワサのオメガさん。噂だけだけど良い事しか聞かないのでまぁいい子なのだろう。イメージ通りお嬢様ってカンジだ。
ーこの日は今まで訪れなかったオメガとの接点に参った 1日だった。