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お狐様✌️と不老不死⚔️の話
剣持視点
『キミ、なんでここにいるの?』
「あっ……」
げっ…椎名が居ないからさっさと終わらそうと思ったのに……。変なヒト?に絡まれてしまった。
『あろぉ〜……一応オレの神域なんすけどぉ…
名前は?オレは伏見ガクッス』
「剣持刀也です。」
『ふ〜ん……”刀也さん”かぁ。なにしにきたんスか?』
「除霊依頼ですよ。こんなところに居るとは思わないけど。」
『…オレを『ユウレイ』なんかと間違えたんすかね?』
……変な感じだ。全身が震える。…不思議と怖くは無いが。
『なんでそんなに震えてるんすか?まるでカイブツでも見つけたみたいに』
「そりゃいきなりカミサマに話しかけられたらびっくりしますよ! 」
『んふふ、……でも、凄いっすね?だいたいのニンゲンは怖がって逃げちゃうのに。刀也さんは人間?』
「…ただの人間ですよ」
『そう?……まぁ、人間の匂いか』
まだ訝しげに見てくる。
「…まぁ 」
「歳はとらないんですけどね」
『ただの人間じゃないじゃないッスか!』
「……人間ではあるので」
『んふふっ……オレ、刀也さんのこと気に入りましたよ。なかなか図太いとことか。』
「参ったな。……めんどうくさそう」
『そういうカミサマに大口叩けるとことか、肝座ってるッスね〜』
『…一応、ニンゲンが踏み込んじゃ行けないところまで入っちゃってるんすよ、刀也さん』
……これは結構ヤバい神に当たったかも。
「……スミマセン」
「あの、ガクくんって呼ばせてもらいますね」
「ここにずっと独りで、寂しくないんですか? 」
すると驚いたような哀しい顔をしたガクくんは
『……淋しいッスよ、淋しくてたまらない』
切なげに答える顔はなんだかとても魅力的に見える。
「僕も、ガクくんのこと気に入りましたよ。」
「ここの神社居心地いいし、」
あんまりキレイじゃないけど、いい雰囲気だ。
「よかったら、僕が話し相手になりましょうか? 偉〜いカミサマにはおこがましいかもですけど」
『…偉いカミサマなんて、呼ばないでください。対等に話しましょ、狐と不老不死、あんまり変わらないでしょ』
「んふふっ……そうだね」
「じゃあ、今日から僕たち『相方』になりましょ。唯一無二の相方。」
『…『相方』ッスか……。』
少し笑いながらガクくんは言った。
『そんなこと言ってくる人間は刀也さんが初めてっすよ。いいッスね。相方。なりましょう。』
自分でもこんなことを言うなんて、不思議に思う。…でも、いいかな。このまま孤独より、ずぅっといっしよに居てくれる相方が居るほうが。たとえニンゲンじゃ無くても。
「よろしくね、ガクくん」
『よろしく、刀也さん』
そう言ってガクくんは僕の手の甲にキスをした。
「っ……な、なに、ガクくん」
『相方契約成功の印っすよ』
そう言ってニコッと笑うガクくん。
「……デタラメだろ」
『んひひ、バレたか』