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アパートのベランダ。生ぬるい風に吹かれてぼんやり夜空を見た。 身体中痛くてしんどいけど、何となく空を見たい気分だった。
「レダー?」
『…ん、起きた?』
「うん、起きたらおらんかったから」
『ごめん、なかなか寝付けなくて。』
俺と同じようにベランダの柵にもたれ掛かる音鳴。昼間と違う大人のような雰囲気を纏っている。
「とゆーか、腰痛いんちゃうか?大丈夫そ?」
『御前のせい、…ま、歳かな…大丈夫だよ。』
あと煙草の火ちょうだい、と付け足しで言われたので音鳴の口に咥えられている煙草の先端にライターを近付けて火を付けて上げる。
「ほんま、この街は空が綺麗やな。」
『ほんとね、この街のいい所。』
2人で夜空を眺める。ふとしたら音鳴が隣から居なくなって、少しして戻ってきたと思ったらブランケットを持ってきて、俺の肩に掛けてきた。
「風邪ひかんように、」
『まだ夏だよ、大丈夫。』
俺と同じくらいの不器用さに可愛げを感じてふ、と息が漏れる。
「…、なぁ、レダー」
『ん?』
音鳴が俺の唇にキスを落とす。
音鳴が中指と人差し指で挟んでいた煙草の灰が音鳴の腕に触れる。
「っあち!!?」
『ふはっ!、大丈夫?』
最後まで閉まらない彼のドジさが好き。
「…ん、とりま、ホットミルク用意したるから、飲んで2人で寝よか。」
『ん、そーする。』
鈍感×鈍感キャラだと思ってる。2人だけのアパートを買って、2人の予定があった時だけここでお互いの欲を満たしてたりして。
アパートを買う人なんてほぼほぼ居ないから誰も住んでなくて、ほぼ廃墟みたいなアパートに2人っきりで住んでる。
幸せであれ音レダ