nkside.
初ライブから1ヶ月後。
オレはシャークんと出かける約束をしていた。
ライブの影響でオレたちはだいぶ認知されるようになったので、変装をして。
sha「ごめん水希。遅れた」
nk「あ、シャーク……海斗!全然大丈夫だよ!」
鮫島海斗。シャークんの本名。
活動名で呼び合うとファンの子たちにバレちゃうかもしれないから。
sha「どっか行きたいところあんの?」
nk「うーん……あ、じゃあさ、駅前に新しくできたカフェ行こうよ!」
sha「おお、いいな。奢ってやるから、行こうぜ」
nk「え!?いいの!?海斗優しい〜!」
sha「わっ……!いきなり抱きつくなってwほら、行くぞ」
✧• ───── ✾ ───── •✧
nk「わ〜……!美味しそう……!いただきます!」
sha「うげぇ……お前のパフェ、甘そ〜……」
nk「甘くて美味しいよ?海斗も食べる?」
sha「いい。オレは遠慮しとくよ」
nk「そう?……ん〜!美味しい〜!」
???「あ……水希?」
nk「え……あ、きんとき!?」
sha「水希バカ!声でかい……!!」
nk「あ……ごめん」
kn「……いいけど、それも一応歌い手としての活動名なんだから気をつけてね」
きんときというのは、歌い手としての活動名。
周りから歌の実力を褒められることが多かったから、数年前に歌い手活動を始めたらしい。
今はもう登録者65万人の人気歌い手だ。
本名は、蒼乃時也。
sha「それで……なんで時也さんはここにいるんですか?」
kn「偶然だよ。今日はマネージャーの仕事もないし、暇だったから」
kn「……で、食べてるところ悪いんだけど……大事な話がある」
nk「大事な話?」
kn「うん。でも、食べ終わってからで大丈夫だよ」
✧• ───── ✾ ───── •✧
nk「……ご馳走様でした!」
kn「じゃあ、話始めるね」
kn「実は、社長から伝言を預かってて」
kn「この間の初ライブが色んな事務所の人たちから好評だったみたいで」
kn「ドームツアーをしてみないかって話が来てる」
nk「え……ドームツアー!?」
sha「え……!?」
kn「……2人にその気があるなら、社長に伝えるよ。ドームツアーしたい?」
nk「……したい。もっと有名になって、みんなに希望を届けたい」
sha「したいです。せっかくのチャンスなら、絶対に無駄にしたくありません」
kn「……2人ならそう言ってくれると思ったよ」
kn「じゃあ、後で社長に伝えておくね」
kn「……にしてもホント、2人が仲良くなってくれてよかったよ」
kn「最初はなかなか上手くいかなくてさ……俺も内心ドキドキしてたよ」
kn「このまま解散します〜とか言ったらどうしようとかさw」
kn「……だからさ、2人がちゃんと心からお互いを信頼して背中を預けられるような関係になってよかったなって、思ってるよ」
nk「時也……」
sha「……感謝しなきゃいけないのは、オレの方です。最初はオレのせいで、ギクシャクしてたし……」
nk「海斗のせいじゃないよ!過去のこともあるし……」
nk「それでも今はこうして関係もよくなって、ライブも成功した。それは、海斗がいたからだよ」
sha「水希……ありがとう」
kn「ホント……よかったよ」
kn「じゃあ、俺はもう帰るね。この後収録があるから」
nk「うん!じゃあね」
sha「時也さん、ありがとうございました」
kn「ううん。こちらこそ。じゃあね」
nk「ばいばい!」
nk「……ドームツアーかぁ……!なんか、すごいね……」
sha「……そうだな……」
nk「そうと決まれば、早速レッスン!レッスン室、行こ!」
sha「え、そんないきなり……おい待てって!」
✧• ───── ✾ ───── •✧
✧• ───── ✾ ───── •✧
✧• ───── ✾ ───── •✧
数年後。
オレたちは、ドームツアーを無事に成功させ、次のライブに向けての準備を進めていた。
まさか、無名の新人アイドルとステージにトラウマがあるアイドルが、こんなにライブをさせてもらえるほど人気アイドルになれると思わなかったなぁ……
今までのことは、全て無駄じゃなかったんだ……
オーディションに落ち続けたことだって、
一度はステージにトラウマを持ったことだって、
上手くいかなくてギクシャクしたことだって。
全部全部、
必要なことだったんだ─────。
これからも、シャークんと一緒に希望を届け続けよう。
夢にまで見たあの景色を、
脳裏に焼き付けて。
雑最終回すまん!!
完結でございます!!
コメント
4件
お~!!最終回‼ 物語読んでるのにコメントできなくてごめんね~!!(泣)
完結お疲れ様でした!! いやぁ……保護者っぽい視点で見てまうなぁ…… てかknさんのチャンネル登録者がirisのチャンネル登録者と数が近くて細けぇなぁってなりました!!