「ねー、れお」
煙草を吸う俺の隣で呑気に俺の名前を呼ぶ
「なんだ?」
ふ〜と、煙を漂わせる
「こっち向いてー」
煙草を吸い終わった俺に、ゆっくりと喋る眠そうな声
振り向く俺に
ちゅ と、ベランダを響かせる甘い音
「なんだよ、急に」
慣れたような口調で俺は言う
「れお、最近照れなくなったよねー」
珍しくそんなことを言う
「まあな、」
俺は呆れるようにそう答える
凪はいつも、俺が煙草を吸い終わったら必ずキスをする
「ねー、今日セックスしよ」
聞き慣れたそんな言葉に俺はいつもとは違う返答をする
「今日は、用事あるからできねぇよ」
「用事ってなんの?」
寂しいとも感じない声色
「バイトな」
俺は夜勤でバイトをしている
「ふーん、明日は?」
「なんもねぇけど」
たまには、休ませてくれよとも言いたいところだが、正直俺もシたい
「いらっしゃいませー」
力無い挨拶をする
「ご注文は?」
「牛肉を2人前と生ビールとレモンサワーで」
「かしこまりました」
「ご注文を繰り返しますね」
「牛肉を2人前と生ビールとレモンサワーでよろしいですか?」
「はい」
「かしこまりました」
愛想を振りまく笑顔
口調が適当でも笑顔を忘れず顔にしていた
「休憩入りますね」
「おう」
カチっと、ライターを付ける
ふ〜と、煙を吐く
それと同時に携帯を取り出す
いつ帰ってくる?と、連絡されていた
22時までには帰ると、返信をする
携帯をしまい、煙草に集中した
ピロンと、すぐ返答された
分かったと、返信された
「戻りました」
「あ、レジお願い」
「分かりました」
店長に頼まれたレジをする
「お会計10506円になります」
「10510円ですね」
「こちら、おつりとレシートです」
「ありがとうございましたー」
「上がっていいぞー」
「ありがとうございまーす」
がちゃと、扉を開ける
22時丁度に帰宅をした
「おかえりー」
眠そうな声でそんなことを言う
「ただいま」
またゲームしてたのかと、他愛ない会話をしていた
「寝るぞ」
「えー、セックスは?」
バイト前の記憶を忘れたように言う
「はいはい、明日な」
む〜と、頬を膨らませる凪に
ちゅ と、キスをする
強引に俺の頭を抑え、深くキスをする
「おやすみ」
凪の言葉に俺もおやすみと返事をする
没
コメント
32件
没とは、...一体なんなんだろ、小説読んでるみたいに上手だった!ノベル書くの苦手だから尊敬…😻💕
え?なんかさ、気のせいかもしれんけど、高橋さんって言う名前の人何人かいるけど高橋さんって名前の人全員書くの上手なんだけど?!今回もめっちゃ好きです🥹🥹🥹