僕の名前は山梨。
こんなだけどマジックが得意なんだ。
昔はあんまり興味が無かったんだけどね。
そんな僕を変えたのは小学生の時だっけ。
用事があって引っ越したんだ。
あの時近くの公園でね…
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だれかいる…おはなししたいな…。
「はじめまして…!」
話しかけた子がちかずいてくる。
「だれだよ。おれしらない子と仲よくしたくないんだけどー。」
「あ…。え?」
その時の僕は気弱な性格で、キツい言葉を使われてつい泣いてしまった。
「あっ…ウッ…ヒグッ泣」
「え」
「ごめん…!冗談だからさ…」
そう言ってキミはぼくのすわっていたイスにちかずいてきた。
…これがキミ…との始まりだ。
それから僕にキミはいろんな事を話してくれた。
どこらへんに住んでいるか、好きな事好きなもの、数えきれないほどたくさん喋ってくれた。
だけど僕はキミの言うことがおかしいことに気づいていた。
教えてくれた住所は近くにある会社のところ。
好きなものを教えてくれる時も矛盾しているところがあった。
だから僕はキミにたずねた。
「…キミって嘘つきなの?」
「おおー。きずいたんだ!!」
「きずいたかわりに良いことをおしえてあげよーう!!」
「オレは静岡っていうんだ!」
キミ…いや、静岡は嘘じゃないと言わんばかりの笑顔でにかっとわらった。
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まあここまで聞いただけじゃマジックとの関係はわからないと思う。
実は話している時、静岡は自分の知らない物や未知のことに1番興味を持っているって気づいたんだ。
それも嘘の演技かもしれないけどね。
だから一種の魔法みたいな、マジックに興味が湧いたんだ。
マジックは僕の性に合うのか直ぐに上達した。
静岡の事はよく理解出来ない。
マジックを見せたら最初はネタがあるんでしょ?とつまらない答えを、別の日には魔法みたい!って…反応も日によってバラバラだ。
「にしても急だねー」
「いきなり見て欲しいものがあるって言ったらまーさかマジックだったなんて!」
「ビックリビックリ〜」
「棒読みじゃん…」
「フッ…w」
「でも山梨の魔法好きだよ。」
その時の静岡は本当のことを言ってくれている気がした。
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僕はキミの嘘に惹かれた。
深い深いドブ沼に突き落とす魔法みたいな嘘に。
「〜〜!ーーーー?」
「ーーー〜、ーーー!!」
キミも多分僕の魔法に惹かれた。
毎回会う時、僕を、いや、僕の魔法に目を輝かせる。
僕たちの恋は叶う事など訪れないのだろう。
僕も、キミも、相手を好きになんかなっていない。
だって僕たちが愛し合っているのは、
コメント
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うわ天才過ぎてヤバイです(?)するめさん神作作る天才ですよね凄すぎて語彙力なくなっちゃいました()才能だけが好きってめっちゃ好きです(^○^)こういうのほんと最高です^_^