「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「なんでお前がこんなとこにおんねんっ!!」
「ちょっとゾムぅ〜やめてよねぇ〜?」
「そんな逃げないでくれるぅ?」〈ニコニコ〉
「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!!!」
な、なんやこのカオスな状況、、、、。
今日はうちで〈我々だ国〉外交が行われる日だった。普通ならオスマンに出て貰うのだが、
今日の外交先は、”あの”運営国だ。運営国とは、つい最近出来た国だが、総統幹部計五人
で国を支えているにも関わらず、世界ランキング一位まで上り詰めて維持している国なのだ。
もはや最強国と言っても過言では無い。そしてその理由はあと三つ。
運営国に知らない情報はないと言われるほどの情報網らしい。
その広い網は世界中のどこまでも張り巡らされていて、いつ何処で起きた事でも対価さえ
払えばいつでもその情報を得られる事が出来るらしい。張り巡らされている、、、、
まるで蜘蛛の巣の様に。そしてあと二つの理由。戦争での実力もそうだが、国民までもが
戦争実力者らしいのだ。元暗殺者だと言う噂もあるほどだ。
そして最後、森の中にあると言われている運営国は行き着くまでに何度も死闘を重ねなければ
行けないらしい。何故だか分かるか?、、、そう、罠だ。
先ほど言った国民全員、総統幹部が、相当の実力者と言うのは、この罠を掻い潜って国
に帰っているからだ。森の中に張り巡らされている罠は小さいものから即死に至るまでの
大きいものまであるみたいだ。その数は千を超えるほどらしい。一度国に帰る者を見たと言う
者が居たが、とてつもなく速い移動速度で、まるで吸い込まれるように森の奥深くへ
消えて行ったという。ん?何故先ほどから”らしい”を使っているのかって?
それは確かな情報では無いからだ。一度我が国でも運営国について調べてみたが何一つ情報は
抜けなかった。あのロボロや鬱でさえ。鬱は少し違うが。あいつはガバがある。
たまに有能くらいだからな。まぁそれは置いておいて。情報を何一つ取れなかったのは痛い。
どう言う事が相手の地雷か分からないからな。そして我々が知っているのは確かな情報では無い。
つまりガセネタだと言うこともあり得る。だから迂闊には出せない。つまり我々は相手の
顔を伺いながら話を進めないといけない。だからこそ我々だ国最強の最口戦力、オスマン先輩を
出したかったのだが、グルッペンがわがまま、、、ではなく、グルッペンが、我々が出て
運営国の幹部と直接話がしたいと言ったのでワイ、トントンと、グルッペンが出ることになった。
護衛は、コネシマ、シャオロン、そして我々だ国最高戦力のゾム。に出てもらうことになった。
コネシマ、シャオロンは騒がんやろか、、、、ゾムはすぐに手を出さんやろか、、、
狂犬組はすぐ喧嘩するし、ゾムは気に入らん相手やったらすぐに殺そうとするから不安やわぁ、、、
ん?なんでこのメンツにしたかって?、、、、、、こいつら以外開いとる奴らが居らんかったんや。
はぁ、、、、、、、。
今日は運営国との外交かぁ、、、、めんどいくさいなぁ。しかも情報ゼロだって?
もっと面倒くさいやん。あちらの地雷がわからん時点でもう既にこちらの負けは決まってんねん。
顔を伺いながらの外交なんて俺らの性に合わんねんけど。最悪や。
それに今日は嫌な予感がすんねん。なんかこう、、、モヤモヤすると言うか、、、
俺自身に嫌な事が起きる気がすんねんなぁ、、、、まぁええか。
と考えながらオスマンに髪のセットをしてもらっていた。
オスマン「後ちょっとだから頑張れめぅ〜」
ゾム「うん、、、、」
オスマン「出来ためぅ!よし!完璧めぅ!」
ゾム「ありがとうなマンちゃん。」
オスマン「大丈夫めぅー頑張って来いめぅ!」
流石永遠のJK。綺麗に出来てる。
会議室に向かっている途中、中庭が見える窓の前を通り過ぎようとしていた。
ゾム「綺麗なところやなぁ。」
綺麗に整えられた庭、風に揺れる色とりどりの花々。透き通るような若草色の草木。
見ていて安心する。先ほどの心のモヤが解消された気がする。、、、、頑張ろう。
ゾム「よし。行くか。」
予定より五分早く着いたが、皆もう揃っていて自分が最後だったらしい。
何故かコネシマとシャオロンがトントンに怒られている。、、、、なんで?
トントン「あ、ゾム来たな。」
ゾム「おん。遅れてすまんな。」
トントン「いや。遅れてないから大丈夫やで。ゾムはいつも通りのキッカリやな。」
ゾム「なぁ、なんでこいつら怒られてんの?」
トントン「あぁ、こいつら、初めての外交護衛で気分が上がってるらしくてな、騒いでてうるさかった
から怒ってんねん。」
コネシマ「初めてのやつは気分上がるやろ!」
シャオロン「せやせや!」
トントン「だからって騒ぐ奴がおるかい!!外交やぞ!静かにせぇ!」
コネシマ「すみませんでした。」
シャオロン「すみませんでした。」
ゾム「お前らはいつも通りやなぁ。」
コネシマ「いや、お前は変わりすぎやろ、、、」
ゾム「ほら、早く立て、位置に着くぞ。」
トントン「それじゃあ俺らは相手国の方々迎えに行ってくるから。ちゃんと待ってろよ。」
トントン「ええな?」
コネシマ「OK!T!」
シャオロン「わかったわ。」
ゾム「わかっとる。」
、、、、、それにしても、、、、なんでこんな嫌な予感がするんや、、?
ずっと気持ち悪いんやけど、、、、なんなんやろう、、、、
、、、、どっかに意識を集中させよう。そしたら気が紛れるやろ、、、、、、
あ、話し声が聞こえる、、、トントンと、、、グルッペンと、、、、、相手国の、、、
、、、、は、、、?、、、え、、、な、、、は?、、、、なんであいつがおんの、、、?
あ、、、、あぁ、、、、なんで、、、なんでなんでなんでなんでなんでっ!!
顔面蒼白なことにゾム自身は気づかない。
そしてそれに気づいたコネシマとシャオロンは疑問と心配の4文字が頭の中でぐるぐるしていた。
あと少し、あと二分、タイムリミットは迫っていた。逃げたい。そんな言葉がゾムの脳内に
響いている。どうしよう。”あいつ”だ、一番会いたく無い。この世で最も嫌いな奴。
あと三十秒、声が大きくなって来た、、、近づいて来る、、、嫌だ、、、。
トントン「こちらです。」
見えた、、、全体的に青い服装だけどマフラーだけ赤色のあいつ。一度見たら絶対に忘れられない。
“こわい” 一気に体が恐怖で覆われた。動けない。逃げたいのに、、、体が動かない。
見たく無いのに目があいつから離せない、、、、怖い怖い、、、嫌だ。
?「ご丁寧にどうも〜、、、、、あれ?ゾムじゃん。」
ゾム「ヒェ、、、、」
?「え〜なんでお前がここに居るのー?」〈ニコニコ〉
ゾム「あ、、、、ぁ、、、、、、」
シャオロン「ゾム、、、?」
ゾム「な、、な、、なん、、、、、なんで、、、なんでお前がこんなとこに来んねん、、、、」
ゾム「らっだぁ」
らっだぁ「ふふっ、、久しぶりだねぇ。ゾム?」
ゾム「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ゾム「なんでお前がこんなとこにおんねんっ!!」
らっだぁ「ちょっとゾムぅ〜やめてよねぇ〜?」
らっだぁ「そんな逃げないでくれるぅ?」〈ニコニコ〉
ゾム「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!!!」
トントン「ゾム!?落ち着け!」
ゾム「いややぁぁぁ!!!」
ゾム「グルッペン!!早くこいつ追い出してぇや!!この国に入れたらあかん!!」
グルッペン「え、ゾム先生どうした急に、、、」
ゾム「グルッペン!!早く!!」
らっだぁ「え〜ひどいなぁゾムぅ〜」〈ニコニコ〉
ゾム「ヒェッ、、こっちくんなぁぁぁ!!!」
シャオロン「ゾム!落ち着け!」
コネシマ「どうしたんやこいつ」
グルッペン「うちのゾムがすまなかったな。」
らっだぁ「いえいえ〜大丈夫ですよ〜」〈チラッ〉
ゾム「、、、、、、、、。」
シャオロン「ゾム大丈夫か?」
コネシマ「お前がこんなに怯えるなんて珍しいなw」
シャオロン「おい!シッマ!今かける言葉や無いやろ!」
コネシマ「おぉ、そうか。すまんな。」
ゾム「、、、、、大丈夫や。」
らっだぁ「では話し合いを始めましょうか?」
グルッペン「そうだな。」
数十分話したあと我々だ国と運営国は同盟を結ぶことになった。
グルッペン「では、友好を結ぶと言うことで解釈して宜しいな?」
らっだぁ「はい。今から我が国と貴国は交友国です。」
グルッペン「よろしく頼むぞ。」〈ガシッ〉
らっだぁ「こちらこそ。」〈ガシッ〉
グルッペンとらっだぁは握手をして、同盟を結ぶ事がたった今決定された。
グルッペン「それでは各自、体を休めてくれ。戻っても構わないぞ。」
グルッペンの言葉一つで我々だ国、運営国の護衛、書記長が気を和らげた。、、、、ゾム以外は。
ゾム「、、、、、、、、、、、」
ただ1人ずっと静かにたった1人に敵意を向け続けている。
らっだぁ「ゾムさん、俺とお話ししましょ?」
ゾム「〈ビクッ〉、、、、、、、やだ。」
らっだぁ「なんでよーゾム。俺らの仲じゃあーん!」
ゾム「なんの仲だよ。知らん。お前と話す事はない。さっさと帰れ。」
そう言うとゾムは部屋から出ようとした。だが、トントンに止められてしまった。
トントン「ゾム。流石に言い過ぎやで。」
お咎めを食らったゾムはトントンの方をじっと見て不機嫌そうに言い放った。
ゾム「、、、、、、、お前らはこいつのことなんも知らんからそんな呑気な事が言えんねん。」
ゾム「こいつの本性を知ればお前らだって俺と同じ反応になるわ。」
らっだぁ「え〜?ひどいなぁーゾム〜。なんでそんなこと言うのー?」〈スッ〉
そう言った瞬間見えない速度でいつの間にかゾムの目の前まで来ていた。
おかしい。テーブルを挟んでゾムと反対の位置に居たのに。でも、おかしいを普通に出来て
しまうのが、運営国の総統。らっだぁなのだ。彼の普通は一般人の神技。
彼の身体能力は底知れない。だからこそ強いのだ。だからこそ戦争で無敗を誇っている。
だからこそその下で働く者も強く、誇り高い。だが、完璧である国の総統は、
昔、己が過ちで大切な人を失っていた。
コメント
8件
も、もしかしてpixivでもご活動されていますか…!!!?? さっき読み漁ってたらソルさんぽい人見つけて…好みどストライクの小説がたくさんで読んでる時めっちゃ幸せな空間でしたありがとうございます😇😇
めちゃ好き‼︎続きが、、、続きが見たいです!!
ううううわあああ続き…続きが見たい”い”い”めっちゃああ…語彙力が…か、神作…