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──なんですよ、、
tg 「大変だね、だけどさ、─────」
──ありがとうございました!
今日もシスターとしての仕事を従順にこなす。
悩みを聞き、時には懺悔をも。
アドバイスをあげる、それだけで人は人生の指針が見つかったりするものだ。
同期のシスターとやっているこの教会。
人から人へ、教会の良さが伝わり、悩みを持っている人に届く。
そして、悩みを持っている人が来る。
そのお陰か、最近は六人では捌ききれない程の人が押し寄せる。
だけど、今は丁度お昼時。家でお昼ご飯を食べている時間だ。
tg 「んー、」
そう言葉に出てしまっていたが、兎に角、暇で暇で仕方がない。
シスターたるもの、お祈りをしようと思うのだが、体がどうにも動かない。
そんなこんなしていると、一人の老人が教会にやってきた。
「懺悔…、懺悔を聞いてくれませんか。」
tg 「いいですよ。元々そういう職業ですから、!」
ここでは老人も気まづいと思うので、懺悔室へと手招きをした。
├ 懺悔室 ┤
私は、ある王国の執事をしておりました。
ですが、その王国の王女は王女という立場を利用し、好き勝手していました。
そして時が経ち、その王女にも子供が生まれ、大事に育てていましたが、
民衆の怒りは子供が生まれ、大切に育てている事で大きくなり、爆発してしまいました。そして、王女は首を刎られました。
そして私の罪はここからなのです。
王女が遺した双子の赤ん坊をどうにか、どうにか救いたいと考えた私は、ある孤児院に預けることにしたのです。ですが、その孤児院は……、
今でも思い出そうとすると吐き気が出る程、酷い扱いをしていました、
そしてその双子の片割れは亡くなっていたと聞きました。
私が、あの時預けなければ……ッ
この後悔を1日たりとも忘れた事はありません。
シスターちぐさ、私はどうしたら、どうしたらいいんでしょうか、、
tg 「もう過去の後悔を忘れ、前に進みましょう。
過去をどれだけ悔やんでも、過去に戻れる訳ではないんです。
その時間を使い、他の子供を助けて上げるんです。
寄付等、子供に役に立つことをして上げてください。」
老人は泣きながら、帰路に着いていた。
俺はこの話を聞いた事があるかもしれない。
本か何かで読んだのかもしれないし、誰かに聞いたのかもしれない。
だけど何故か既視感があると言うことだけが分かった。
少しの時間考えていたが、一人の懺悔で悩むことではないと割り切った。
───そして今日もまた、悩みを打ち明ける人がくる。
そして俺はその人にこういうだろう。
──さあ、神に許しを乞いなさい──
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