コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ネタ提供ありがとうございます🙇✨監禁ネタいいですよね!!!設定としてランドト三年生になってます!
──────────────────
「えー?!まじ、俺に?ありがとう〜やったーチョコ貰っちゃった!」
正直言うと、三年生になってからドットはかなり女子にモテている。いつの間に、とも思ったが俺が神覚者の仕事やら何やらで忙しくしていたら、気づいたらこの有様だったのだ。
以前に比べてドットの周りが華やかだ。当の本人もそれに気を良くしているのか、昔とは少し違うようだけれどもデレデレしている。
だが、モテているのはだいたい後輩で、何故かと言うとやはり同じ学年の者は、いろんな奇行を見てきたんだろう。
少し気になったので、黄色い声をあげていた女子に声をかけ、なぜあんなことになっているのか聞いてみたところ。
「わっ?!ラ、ランス様……!!!ほ、本物!」
「め、めっちゃイケメン……」
こんな感じが一生続き、果てには何故か倒れる生徒も出てきてしまい、話すらできなかった。なのでフィンたちに聞いてみた。
「あー、なんか噂?だけど普段はチャラチャラしてるのにたまにかっこいい、とか笑った顔が可愛い、とか聞いたことあるなぁ」
「ギャップ萌え、っていうやつですかね?」
「あのドットくんが、女の子にモテモテなんて、思ってもなかった。」
俺の知らないところで愛想を振りまいていたらしい。最近は俺が近くにいてもドットに話しかけに来るやつもいる。しかも、 かなり増えてきた。
ドットの可愛いところも情けないところも、全部俺だけが知っていたい、誰にも知られたくない。だんだん俺はドットにそういう感情を抱くようになっていた。
──────────────────
「なー見ろよ、これまた貰ったんだー」
部屋に戻るとドットは嬉しそうに、また女子から貰ったであろうピアスを見せてきた。
「今度これつけようかな、けっこうオシャレじゃね?」
俺は気づいたら杖を出し、軽い拘束魔法をドットに向けていた。
「は?!なんだよ急に!」
ドットは拘束され立っていた足がもつれベットに転がり込んだ。ジタバタ暴れて、打ち上げられた魚みたいだった。情けない格好も可愛かった?
「……なんでそんな嬉しそうにしてるんだ。」
「なんで喜んじゃだめなんだよ!?」
「ドットが他の奴と一緒にいると、嫉妬で気が狂いそうになる。お前は俺と一緒にいて欲しい。俺とずっと一緒にいてくれないか……?」
「……は、はぁ?!急にそう言われても、困るっつーか」
ドットはいつも強気な眉を下げ、困ったような顔をしている。あまり人には普段見せないだろう。この可愛い顔も俺だけが知っていればいい、困らせたい。
「一緒に居ないって言うなら、そう思うまでここにいろ。」
そうドットに言って、俺はドットが出て来れないように外から鍵を閉めた。もちろん中からは開けられないよう魔法で。
魔法をかけてふぅ、と一息つくと自分がしてしまったことの重大さに気づいた。サラッと重い発言をしてしまった、しかもすべて本音だ。建前も考えられないくらい、いっぱいいっぱいだったんだ。
「部屋戻ったときどうするか……」
俺は気持ちを落ち着かせるため、何とか言い訳を考えるため、廊下を何往復したか分からないぐらい歩いていた。きっと帰ったら気まづい雰囲気が続くだろう。
言い訳が思いつかなかった時のためと、ドットへの詫びとして茶葉でも買って行こうと、売店へと俺は足を運んだ。
──────────────────
ランスがドアをバタッ、と閉めしばらくして鍵が掛かる音がした。いつもの鍵を閉めた時の音とだいぶ違ったので魔法でかけたんだろう。逃げる気なんてないし、というかまず動けないし。
ってか、あいつこれで俺がトイレ行きたくなったらどうすんだよ!?多分、後先考えられないぐらい必死だったんだろう。まぁ、トイレは今のとこ平気だけど。
ふと、 さっきのランスの言った一緒にいてくれないか?発言を思い出し、勝手に口角が上がった。
ランスが俺を独占したいと思ってくれた、俺のことをあんなにも思ってくれた。やっぱり女子にモテモテアピール作戦は成功だったな。あいつが近くにいる時を見計らってデレデレしといてよかった……
ピアスも女子から貰ったものは一度もつけたことないし、ずっとランスから貰った青いピアスしかつけていないのに、あいつは肝心なことは気づかない。いや、気づいてるのかも。
「これで、やっと結ばれるよな……」
そう思い、大人しくランスの帰りを待つことにした。もう答えはでてる。NOという気はさらさらない。だから、早く帰ってくればいいのに。