ちゅうい
はっぴーじゃない
手抜き
1部桃赤
失恋する
今日はバレンタインだ。
僕には好きな人がいる
幼馴染の桃くんだ
彼は昔から優しくてかっこいい
だからモテる
でも今日は頑張ってアタックしてみようと思い、チョコを持ってきたのだ
「いざとなったら友チョコって言えばね…」
なんて自分のどきどきしてる心臓を落ち着かせようとする
『よ、青っ』
「ぅわッ!?」
急に話しかけられてびっくりしたが
クソ程良いタイミングで渡したい相手が来た
「も、ももくん…」
『ん、何?』
彼に渡そうとした時_
「「桃くんッッ!!」」
女子の大群が目の前を過ぎった
『わ、ちょッ!?』
「「桃くん受け取って〜っ!♡」」
次から次へと女子にチョコを押し付けられている
…これは渡しにくい
女子の大群が終わったあとに彼が僕に尋ねる
『ごめん、さっきなんて言おうとした…?』
言える訳ねぇッッ!!
「な、なんでもない…笑」
僕は引きつった顔でそう言った
…まだチャンスはある、よね
僕は彼と隣の席
隣の席だからでこそ誰も見てない隙に…!!
と思ったが現実は甘くない
机に群がる女子、どさどさと置かれるチョコ達
もう桃くん見えねぇ
桃くんは『要らねぇ』って言ってるけどそんなの女子は聞く耳も持たない
女子がわいわいして頬を赤らめてる中
桃くんが突き刺さる一言。
『俺本命の相手のチョコしか受け取らないから』
彼のその一声で
クラスが静まり返った
女子達は「なんて事言うんだ」ってきっと、いやもっと思ってるだろう
可哀想だな、あの子達…と思ってたら
「「なんて一途なのッッ!!♡♡」」
僕も桃くんもクラスの男子も思わず『え?』と声が出た
「「本命の子のチョコしか受け取らないなんて!!」」
「「流石にかっこいいわ!!♡」」
『は、はぁ…?』
桃くんが混乱してる
女子って怖いな…
いや、僕も怖がってる場合じゃない
桃くんの本命は一体誰なんだ
(『俺本命の相手のチョコしか受け取らないから』)
その声がずっと頭の中で繰り返される
僕も受け取って貰えないと言うことでは?
桃くんが僕を好きな事も無くは無いかもだが
可能性は0に近い、てか0
それが気になってしまい、
チャンスは何回かあったが結局チョコは渡せず、放課後になってしまった
僕は「やってしまった…」と凄く後悔した
ちゃんと渡せば良かったな、なんて
今更反省したって今は帰り道
もう彼に会えなく、バレンタインは簡単に幕を閉じるだろう
「…あれ?」
彼にあげようとしたチョコどうしたっけ
どこを探してもチョコは見当たらない
…まさか
「学校に置いてきた…??」
僕は走って学校に戻る
「チョコチョコチョコ…」
そう言って学校の下駄箱に着いた
下駄箱には当たり前に無い。そんな所に置きっぱなしにはしない
机の中だ
階段を上がってく
そして上がって教室の前に来たその時
彼の声と、友達の声が聞こえた
「来てくれてありがとう…っ」
『急に呼び出してどうした?』
「赤くんと桃くん…?なんで、…っ?」
僕は咄嗟にドアの横に身を潜めて、会話を聞く
どうやらさっき聞こえた通り赤くんが呼び出したらしい
「桃ちゃん…っ..」
『何…?』
これは…まさか…
「これ…!頑張って作ったの…!」
「良かったら..受け取ってほしい…な…っ、/」
赤くんは桃くんにチョコをおそらく渡してるだろう
そして桃くんは
『ありがとう』
と優しく言って
チョコを受け取った様子
「は…?」
思わずその場にズルズルと座り込む
僕は朝の言葉が頭に過ぎる
…赤くんが本命…ってこと…?
僕は2人の会話を聞きたく無くなった
立ち上がって逃げようとした時に
(ガラッ
自分の腕が当たってドアの音を立ててしまった
「ん、誰かいる…?」
『誰?』
2人の目線が教室のドアへ。
「…ぁ…」
僕は終わった、と思った
僕はドアから姿を出す
「あ、青ちゃんっ!?」
『青…?』
赤くんには僕が桃くんが好きなことな言ってない
だから、彼は何も悪くない
と言い聞かせる
「あれ、2人共まだ居たんだ笑」
まるで今さっき来たように振る舞う
「う、うん…っ/」
『まぁな』
…あぁ、もう居たくないッ
僕は小走りで自分の机に向かってチョコを出そうとする、が
「あれ…チョコないっ」
チョコがない
どういう事だ?
確かにここの中にあるはずだ
『青今日チョコ貰ってたの?』
桃くんが僕に問いかける
(やべ、声に出さなきゃ良かった)と思ったがその前にドギマギして一声
「ぁ…う、うん..っ!」
間抜けな声を出してしまった…
だが今はそんなの恥ずかしがってる場合じゃない
「でも机に入ってなくて〜笑」
精一杯笑う
『取り返されたんじゃないか〜?笑』
「だとしたら辛すぎww」
『www』
喋れば喋るほど辛い
「…じゃ、ぁ」
「ばいばいッ!」
そうして2人の顔も見ずに、声も出させずに走った
学校から抜けて帰り道にまた戻って
僕の足の進みは段々遅くなる
そして立ち止まった
「…、”〜…ッ」
唇を噛み締めてくうちに
涙がぼろぼろ溢れ出てくる
悔しさも、悲しさも、
色んな感情が爆発した
僕がもっとあの人の好みになれたら良かった
たくさんアタックしとけば良かった
色んな思いが込み上げてくる
そんな時
『…青?』
大好きな彼の声が後ろから聞こえてきた
でも今は振り返れない
こんな顔を見られてしまうのはごめんだ
『何で泣いてるの?』
彼は僕の隣に駆け寄って優しく問いかける
「…べつに、ッ…“」
ぐすっ と音を立てながら一言。
『何か辛いことあった?』
いやお前のせいだよ
って言える訳なく
「…まぁ…、」
と言う
彼は僕の顔を見ないでいてくれて、泣いてる理由も聞かず、ずっと背中をさすってくれる
そういう優しい所が大好き
でも、彼にとって僕は本命じゃない
赤くんのチョコを受け取った時点で、
僕の負けは確定している
完敗だ。
『…♡』
おわり
やばいチョコ食べすぎて体調悪い
もう1個後で投稿するねん
コメント
22件
あ、私にはわかりますよ??最後のでね、青くんが本命だというのがねぇ〜☆(?) ……自分の中でそうやって解決してるんでね、はい(??) はい、まぁ最高でしたよ???(?????)
はっぴーばれんたいん! ほんとにチョコ食べ過ぎると体調悪くなるのね…、お大事に! なんか赤くんは本命じゃない気がする…、多分なんだけど赤くんが本命なら桃ちゃんも照れると思うし……、メタいことを言うと確かちひろ姉は桃赤が地雷だったはず?(ほんとに確かだから間違ってるかも)だからそもそもそこをくっつけないんじゃ、?
最高です…体調大丈夫デスカァァァァ ついでに私昔嫌われのBLにドハマリしてしまい毎日見てたらめッッッッッッッッッッッッちゃ怖い夢見てあまり見ないようにしてるんです☆これは大丈夫なのか…分かりません☆