注意
・貞カヲシン
・付き合ってない
・擬音とか下手
カヲル君→→→→♡♡♡♡♡♡ (♡←)シンジ君
カヲルくん→渚「」
シンジくん→シンジ「」で表します
start!
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「シンジくん、聞いてよ!」
「これ何?教えてシンジくん」
「シンジくんー!」
……僕は困惑している。
今まで、あまり人に名前を呼ばれる、という経験をしてこなかったから。
渚の言動一つ一つが僕にとって初めてのことで、友達ってこういう事なんだなと思っていた。
だから、渚のあの一言に本当に驚いた。
「「シンジくんの事が好きなんだけど。」」
シンジ「…………何言ってんの、?」
渚「え、聞いてなかったかな?君のことが好きだよ」
シンジ「いや聞こえてたよ!えぁ、どういうことだよ渚!」
シンジ「と、友達的な意味で言ってるのか?……だったら僕もその、すきだy」
渚「性的な意味に決まってんじゃん」
シンジ「はぁ!!?」
その日は雨の日だった。傘を忘れた僕に渚が傘に入れてくれて、一緒に帰ることになった。
「アイアイガサって言うんでしょ?これ」と渚が僕に聞いてきたことは覚えている。
渚が僕ん家まで送ってくれて、帰り際にボソッとあいつは……
告白、を何故か僕にしてきたんだ!!!!
後日。
シンジ「はぁー…」
シンジ(まったく、渚は何考えてるんだ?大体告白なんて僕にする事じゃないだろ!)
キーンコーンカーンコーン
そんな事を考えていると、下校のチャイムが鳴った。
今、昇降口で渚と鉢合わせたらまずいなと思い、少し時間を潰してから帰ることにした。
ーーーーーこの選択が、まさかあんな事になるなんてこの時は思いもしなかった。
パラパラ…と本のページをめくる。
暇だったので図書室に来てみたけど、人影はなかった。
時間を見ると20分くらい経っている。……よし、もうそろそろ帰るか。
これなら渚に会うこともないなと思い立ち上がって、
不意に窓の外を見ると……雨が降り出していた。
シンジ「雨……」
シンジ(最悪だ!今になって急に降り出すなんて。)
シンジ(…傘なんて持ってきてないし、本降りになる前に早く帰ろ、、)
昇降口。
シンジ「やば、結構降ってきてる!」
持っていたスクールカバンを傘替わりに、走って帰ろうとしたその時だった。
「ーーーあれ、シンジくん?」
シンジ「!」
渚「奇遇だね、まさか走って帰るつもり?」
シンジ「なっ、なんで……」
渚「ちょっと野暮用でさぁ、…たいしたことないよ」
渚「それより今日は僕も傘持ってきてないんだよねー」
シンジ「……」
渚「この際一緒に走って帰らない?」
シンジ「……嫌だよ」
渚「もー、冷たいなぁ」
ガシッ(腕を掴む)
渚「僕はこんなにシンジくんのことが好きなのに」
シンジ「ッ、ぁ」
シンジ「やっやめろよ!」
強い力で腕を掴まれて焦った僕は、必死に手を振り払う。
シンジ「第一、男だぞ僕は!渚はその、…も、モテるんだからもっといるだろ違う人、!」
渚「シンジくんは何も分かってないね」
シンジ「な、何だよ」
渚「……雨が強くなってきた。早く帰ろう」
シンジ「だから、渚とは帰らないって、」
渚「だめ、かな?」
雨ということもあって、視界は悪かった。
その中で一際輝く渚の瞳を見ていたら……だんだん、引き込まれていくような感覚になった。
シンジ「ぁ、……」
渚「シンジくん?大丈夫かい?」
シンジ「……分かった」
シンジ「今日だけ、……帰ろう」
渚「いいの?ふふ、ありがとう」
シンジ「い、急いで帰るぞ!これ以上雨が酷くなる前に!」
渚(照れ隠しかなぁ…)
渚と帰る、といっても雨だし傘を持っていなかったから話す余裕はなかった。
ただ、横を見ると綺麗な渚の横顔が見えた。
シンジ(渚って、こんなにかっこよかったっけ。)
スラッとした足腰。綺麗な瞳と、透き通るように白い肌。
僕は見惚れてしまって、しばらく渚を見ていた。
渚「……どうしたんだい?そんなに僕を見つめて」
シンジ「ち、違う、えっと、なんというか…」
慌てて弁解する。我に返ったような気分だ。
渚「シンジくんは面白いね」
シンジ「、……!」
シンジ「もうすぐ、僕の家だから!!じゃあな、渚!」
そう言うと、急いで自分の家に走る。
家の前に着くと、何故か家の灯りが着いていないことに気がついた。
シンジ(あれ?まだ誰もいないのかな)
不思議に思ったけど、あまり気にとめなかった。
不意に、走ってくる音が聞こえた。
渚「ハアー、はー、……」
渚「置いていくなんて酷くない?」
シンジ「……そのまま帰ればよかっただろ」
渚「、……」
渚「シンジくんは僕のことそんなに嫌いなのかい?」
シンジ「別に、」
シンジ(お前が告白なんてしてくるから…)
渚を見ると、当たり前だけどびちょ濡れで流石にこのまま帰すのは可哀想だと思ったので、
仕方なく家にあげることにした。
シンジ「そんな濡れたまま帰られても困るから、一旦玄関待ってて。」
シンジ「タオル取ってくるから」
渚「あ、うんありがとう」
急いでタオルを持って玄関に戻る。
シンジ「はいタオル」
渚「ありがとう」
……っていうか、僕はなんで渚と一緒にいるんだよ!
告白されて、何か僕だけ変に意識してるみたいな…
こいつは何も思ってないのか、?
渚「タオルありがとう」
渚「ところで、シンジくんもよく濡れているけど…」
シンジ(渚が言うとなんか意味深だな)
シンジ「僕はいいよ、後でお風呂入るし」
シンジ「ところで、いつまでも僕ん家に居られてもさ、ほらアスカが怒るだろ?」
シンジ「傘貸すから、」
渚「そうだね……ねぇシンジくん」
シンジ「?」
渚「返事、考えてくれたかな」
シンジ「返事…?」
渚「えっ、覚えてないとか言わないでね!?」
渚「君のことが好きって言ったよね?」
シンジ「ッ、あれかよ……」
シンジ「渚、何か履き違えてない?前も言ったけど男同士だし。」
渚「そんなの関係ないよ僕は君が好きなんだ」
シンジ「好きとか、そういうの言うのやめろ!は、恥ずかしいだろ…」
渚「恥ずかしいの、へぇ。」
渚「シンジくん、ほら、答えて?返事待ってたんだよ」
シンジ「そんなのお断りに決まって、」
言いかけたその時、渚は笑っていたのに酷く悲しそうだった。
そんな表情されたら断れないだろ、!!
何とか、断らずにでも、肯定もしないような返事…
シンジ「僕、渚のことはっきり言って好きじゃないよ!」
シンジ「でも…………なんて言うか、嫌いでもない、?みたいな」
シンジ「渚が女の子とか、他の人と話してるとその、なんか変な気持ちになるんだ。」
渚「……それが、好きってことじゃないのかい?」
シンジ「え、?」
渚「僕も君に似たような感情を持ったことがあるよ」
渚「君とは比べ物にならないくらい……強い気持ちだけどね」
シンジ「それって、どういうこと……」
渚「ふふ、やっぱりシンジくんは何も分かってないよ」
シンジ「なっ、なんだと渚!」
渚「実は僕のこと好きってことも、僕がシンジくんにどんな気持ちを寄せてるかってことも。」
シンジ「渚……?」
渚「おっと、長居しちゃったね」
渚「そろそろ帰るよ。傘、また返しに来るね」
ばいばい、と言って渚はその場を去った。
何だかあいつに撹乱されたような気分だ。
僕が…………渚を好き?
いや、そんなわけ、……
……あるのかもしれない。
end
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