国及

俺の隣にはいつも国見がいた

あいつは俺の"相棒"だった

気がつくと俺は、国見が好きになっていた

この関係が続くと思った

俺たちは同じ高校に進学した

俺は、国見を困らせるだけだと思い、気持ちを偽った。

"ただの友達"

そう、自分に言い聞かせて___

いつもの日だった

いつものように国見が会いに来るだろうと思っていた

国見は、俺ではなく、及川さんの名前を呼んだ。

途端に嫌気がして…

いつの間にか逃げていた

『好きだよ、国見ちゃん♡』

思い出したくも無い言葉が頭をよぎる

俺もあんな風に気持ちを伝えていたら____

その時通りすがりの女子の会話が聞こえた

薄々気づいていた。

でも、勘違いであって欲しいと思っていた

なのに…

何に期待してたんだろ___

憎いと思ってしまった

でも……