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由希(主)<ユキ>
佳奈<カナ>
全員
さよならはあなたから言った それなのに頬を濡らしてしまうの そうやって昨日の事も消してしまうなら もういいよ 笑って 花束を抱えて歩いた 意味もなくただ街を見下ろした こうやって理想の縁に心を置き去っていく もういいか 空っぽでいよう それでいつか 深い青で満たしたのならどうだろう こんな風に悩めるのかな 愛を謳って謳って雲の上 濁りきっては見えないや 嫌嫌 遠く描いていた日々を 語って語って夜の群れ いがみ合ってきりがないな 否否 笑い合ってさよなら 朝焼けとあなたの溜息 この街は僕等の夢を見てる 今日だって互いの事を忘れていくんだね ねえ そうでしょ 黙っていよう それでいつか苛まれたとしても 別に良いんだよ こんな憂いも意味があるなら 恋と飾って飾って 静かな方へ 汚れきった言葉を今 今今 「此処には誰もいない」「ええ、そうね」 混ざって混ざって二人の果て 譲り合って何もないな 否否 痛みだって教えて きっときっとわかっていた 騙し合うなんて馬鹿らしいよな ずっとずっと迷っていた ほらね 僕等は変われない そうだろう 互いのせいで今があるのに 愛を謳って謳って雲の上 濁りきっては見えないや 嫌嫌 日に日に増えていた後悔を 語って語って夜の群れ 許し合って意味もないな 否否 愛を謳って謳って雲の上 語って語って夜の群れ 哂い合ってさよなら
シャルル 作詞:バルーン 作曲:バルーン 編曲:バルーン 唄:v flower
由希(主)<ユキ>
由希(主)<ユキ>
佳奈<カナ>
𝑠𝑡𝑎𝑟𝑡
あの夏が飽和する 作詞作曲/カンザキイオリ 「昨日人を殺したんだ」 君はそう言っていた。 梅雨時ずぶ濡れのまんま、 部屋の前で泣いていた。 夏が始まったばかりというのに、 君はひどく震えていた。 そんな話で始まる、あの夏の日の記憶だ。 「殺したのは隣の席の、いつも虐めてくるアイツ。 もう嫌になって、肩を突き飛ばして、 打ち所が悪かったんだ。 もうここには居られないと思うし、 どっか遠いとこで死んでくるよ」 そんな君に僕は言った。 「それじゃ僕も連れてって」 財布を持って、ナイフを持って、 携帯ゲームもカバンに詰めて、 いらないものは全部壊していこう。 あの写真も、あの日記も、 今となっちゃもういらないさ。 人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ。 そして僕らは逃げ出した。 この狭い狭いこの世界から。 家族もクラスの奴らも 何もかも全部捨てて君と二人で。 遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ。 もうこの世界に価値などないよ。 人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか。 君は何も悪くないよ。君は何も悪くないよ。 結局僕ら誰にも愛されたことなどなかったんだ。 そんな嫌な共通点で 僕らは簡単に信じあってきた。 君の手を握った時、 微かな震えも既に無くなっていて 誰にも縛られないで二人線路の上を歩いた。 金を盗んで、二人で逃げて、 どこにも行ける気がしたんだ。 今更怖いものは僕らにはなかったんだ。 額の汗も、落ちたメガネも 「今となっちゃどうでもいいさ。 あぶれ者の小さな逃避行の旅だ」 いつか夢見た優しくて、 誰にも好かれる主人公なら、 汚くなった僕たちも見捨てずに ちゃんと救ってくれるのかな? 「そんな夢なら捨てたよ、だって現実を見ろよ。 シアワセの四文字なんてなかった、 今までの人生で思い知ったじゃないか。 自分は何も悪くねえと誰もがきっと思ってる」 あてもなく彷徨う蝉の群れに、 水も無くなり揺れ出す視界に、 迫り狂う鬼たちの怒号に、 バカみたいにはしゃぎあい ふと君はナイフを取った。 「君が今まで傍にいたからここまでこれたんだ。 だからもういいよ。もういいよ」 「死ぬのは私一人でいいよ」 そして君は首を切った。 まるで何かの映画のワンシーンだ。 白昼夢を見ている気がした。 気づけば僕は捕まって。 君がどこにも見つからなくって。 君だけがどこにもいなくって。 そして時は過ぎていった。 ただ暑い暑い日が過ぎてった。 家族もクラスの奴らもいるのに なぜか君だけはどこにもいない。 あの夏の日を思い出す。 僕は今も今でも歌ってる。 君をずっと探しているんだ。 君に言いたいことがあるんだ。 九月の終わりにくしゃみして 六月の匂いを繰り返す。 君の笑顔は 君の無邪気さは 頭の中を飽和している。 誰も何も悪くないよ。 君は何も悪くはないから もういいよ。 投げ出してしまおう。 そう言って欲しかったのだろう? なあ?
由希(主)<ユキ>
由希(主)<ユキ>
佳奈<カナ>
佳奈<カナ>