主
主
自分が人間じゃないと気づいたのはいつだっただろうか…あぁ、あのときだ
空腹に耐えきれなくなって目の前の人を美味しそうだと思ってしまって
そんな自分が怖くて、でもお腹はすいて人を襲ってしまいそうで…
正気を保つ為に腕を引っ掻いたら引きちぎれてしまった でも痛みはない
お腹が空いていたので口に含んでみた 今まで食べたことない味わい!
俺は
両手
で掴んで夢中で食べた
あの時は幼かったが成長するにつれたくさんのことがわかってきた 俺は人じゃない 人喰い鬼だ
治癒能力が高く俺の血でも飲んだ人間はどんな大怪我でも生き返る
人を食べるから、治癒能力が高いからと言った理由で人間に命を狙われることが増えた
けど俺は死ななかった 死ねなかった
回復能力が高すぎて死ねなかったのだ
だからといって命を狙われるのは嫌だったから俺は人間に化けて暮らすことにした
人の姿では人間を食べることが難しかったが他の人の五倍は食べたら腹は満ちた
もう歪んだ正義感や自分の欲のために命を狙われるのは嫌だだから俺が鬼だということは人間には絶対にバレてはいけない
俺が鬼だと知ってるのは1人だけ そいつも人間じゃない
そいつは不死身 どれだけ肉をとっても死なない
そいつは俺に自分の肉を食わせてくれた そいつも人間に化けている
そいつになかなか合ってないな… もう何年も自分以外の肉をくってない …あぁ、食べたいな
主
主
主
コメント
2件
面白かったです続き待ってます