コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
波に打たれる貝殻のように、欠けてくばかりの人生だっただろう。
思い出を語れる未来を
その未来を願う心臓も
理不尽な世界は好きになれない。
例え神様でも、俺に今更何かを与えてくれやしない。
…きっと、もう何を望んだって。
『残夏、神様にアイスを奢った。』
水城
夏の空は好きだ。 すぐに、手が届きそうで。
向こう側に行きたい訳ではないが、 現実味のない現実が少し面白くて。
非日常が空っぽを満たしていく、そんな季節がちょっと好きだ。
水城真白、高校二年生。
ありきたりな日々を惰性で生きてる、普通の人間だ。
水城
水城
水城
夏休み明け、ギラリと差す日射にうんざりしながらも、 歩き慣れた通学路を辿る。
特別なことは何もない、いつも通りの一日。
…で、あって欲しかった。
紫倉
水城
水城
背後から声を掛けられる。
自分と同じ高校生だろうか、しかし見たことはない。
水城
紫倉
水城
水城
紫倉
不自然に顔が赤い。
表情も明るくない。 恥ずかしさだとか、そういった赤らみ方ではない気がする。
水城
水城
×××
水城
そう言い訳しながら、買ってきた経口補水液とアイスボックスを渡す。
アイスボックスの蓋を剥がし、経口補水液を注ぐ。
紫倉
紫倉
水城
口に含んだことを確認すれば、少し安心した。
水城
水城
紫倉
水城
水城
紫倉
紫倉
水城
紫倉
水城
水城
紫倉
遠慮がちに学生証を見せると、相手は少し驚く。
紫倉
水城
水城
紫倉
紫倉
水城
紫倉
紫倉
寿命と希望
水城
『…贄が死んだ、今度はどこの子供を?』
『水城のものです。子を置き去りに彼女は去りました』
『気の毒にな…寿命は足りるか?』
『えぇ、17までは生きるでしょう』
『今月中に祭を…』
『波も安定しています。明日にでも、…えぇ』
×××
『贄を…』
『寿命は足りるでしょう』
『感情は、何を』
『…希望』
『えぇ、どうぞ、贄の寿命と希望と引き換えに、どうか我々に恵を』
『…生を司る、神よ』
水城
紫倉
紫倉
水城
紫倉
水城
水城
水城
紫倉
紫倉
水城
水城
紫倉
紫倉
水城
水城
紫倉
水城
水城
水城
紫倉
紫倉
水城
水城
紫倉
水城
水城
紫倉
水城
紫倉
紫倉
紫倉
水城
水城
紫倉
水城
水城
水城
赤利
水城
紫倉
紫倉
赤利
赤利
紫倉
赤利
紫倉
赤利
水城
水城
赤利
水城
水城
赤利
紫倉
水城
赤利
赤利
水城
赤利
紫倉
赤利
紫倉
赤利
水城
赤利
水城
水城
赤利
紫倉
水城
赤利
「最後の一年を、僕らと過ごして欲しい」
【水浠 真白 - Mashiro Mizuki】 小さな港町に住む高校二年生 部活動には所属しておらず、交友関係は狭い 親は水城が生まれてすぐに失踪、現在水城は一人暮らし
『残夏、神様にアイスを奢った。』