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死にたくなかった。

第1話 - 死にたくなかった。

2019年06月01日

#ちょいホラー

みずき

自分

ねぇねぇ、
最近自分の部屋でおかしな事が起こってるの。

母

どんなこと？

父

どんなことだ。

自分

何か、勉強してたら
後ろから視線を感じるの。

母

そうなの･･･

父

それは困ったぞ。

自分

ねぇ
お母さん、お父さん
この家って･･･

母

お父さん、そろそろ言ってあげた方がいいのでしょうか。

父

そうだな。
言ってあげるしかないな。

自分

何何？
気になる。

母

実はね、この家

父

事故物件なんだ。

自分

えっ。

母

今まで黙っててごめん。

父

本当は言いたくなかったんだ。

自分

そうだったんだ。

自分

なら安心した。

母

？

父

？

自分

私、きずいてたんだ。

自分

この家が

自分

事故物件なんだって。

母

えっ？

父

えっ？

自分

この家、ななみちゃんって子が

自分

ベランダから飛び降りて

自分

自殺したんだ。

母

父

自分

それを今まで言ってなかったっけ？

母

そうよ。

父

そうだ。

自分

ごめん。

自分

きずいてたのに
言わなくて･･･

母

大丈夫よ。

父

そうだったのか。
大丈夫だ。

父

今日から視線感じても気にしないようにするんだぞ！

自分

はーい
分かった！

自分

きにしちゃダメ！

自分

って言い聞かせとく。

母

分かったわ

父

分かった。

10分後

自分

まただ。

自分

視線をやっぱり感じる。

自分

ダメだダメだ。
気にしちゃダメって心の中で言い聞かせたんだ。（小声）

幽霊（ななみ）

ねぇ

自分

なんか声がした。（小声）

幽霊（ななみ）

なんだ無視するの〜？

自分

幽霊（ななみ）

酷いよ〜

自分

このは勇気を振り絞って話しかけてみよう。（小声）

幽霊（ななみ）

酷いよ〜

自分

あ、あの、

幽霊（ななみ）

やっと反応してくれた。

自分

あなたの名前はなんて言うの？

幽霊（ななみ）

私の名前〜？

幽霊（ななみ）

知ってるでしょ？

自分

えっ？

幽霊（ななみ）

私ぜーんぶ聞いてたんだよね〜

自分

な、なんの事かな？（汗）

幽霊（ななみ）

何嘘ついてるの〜？

自分

本当に知らないってば！

幽霊（ななみ）

そうなんだ〜

自分

本当だよ。

幽霊（ななみ）

自分

分かった。

幽霊（ななみ）

？

自分

じゃあ話変わるけど、

幽霊（ななみ）

うん。

自分

なんでななみちゃんは死んだの？

幽霊（ななみ）

自分

あっ、

自分

ごめんね
言えないことだったから。
今の忘れて！

幽霊（ななみ）

いいよ。
あなただけに言ってあげる。
ただし、条件があるの。

自分

な、何？

幽霊（ななみ）

この話を聞き終わったら
あなたも私と一緒に天国へ行こうよ。

自分

な、なんでよ。

幽霊（ななみ）

いいでしょ？

自分

ダメって言ったら？

幽霊（ななみ）

あなたの家族全員呪う。

自分

それだけはやめて。

幽霊（ななみ）

なら一緒に天国へ行ってくれるの？

自分

し、しょうがないな（小声）

自分

う、うん。
いいよ。

幽霊（ななみ）

ほんと！

自分

う、うん。

幽霊（ななみ）

やった〜

自分

し、じゃあ言って。

幽霊（ななみ）

いいよ。

幽霊（ななみ）

私、親から虐待受けてたんだ。

自分

そ、そうだったんだ。

幽霊（ななみ）

それで

幽霊（ななみ）

もう耐えきれなくなって

幽霊（ななみ）

死のうか迷ったの。

自分

うん。

幽霊（ななみ）

だけど、あと1日過ごして、虐待を受けたら、手紙を書いて死のうと思ったの。

自分

うん。

幽霊（ななみ）

そしたら次の日も
虐待にあったから、
お母さんが眠ったら
手紙を書いて
私は死んだ。

自分

そんなことがあったんだね。

幽霊（ななみ）

そうなんだ。

幽霊（ななみ）

じゃあ一緒に天国へ行ってくれる？

自分

いいよ。

自分

でも待って。

自分

手紙を書いて来る。

幽霊（ななみ）

分かった〜
待ってるね〜

2分後

自分

書き終わった。

幽霊（ななみ）

じゃあ一緒に行こうね〜♪

自分

分かった。

母

おーい

母

ご飯できたよー

母

あれ？
おかしいな

母

上行ってみよう。

母

ん？
こんなところに手紙？

母

開けてみよう

手紙

お母さんお父さんへ
いつも美味しいご飯とかありがとう。
だけど、うち、学校でいじめにあっていたんだ。
ひとりぼっちの生活を。
だから、もう、
だから、今まで育ててくれてありがとう。
天国で見守ってるね。
さようなら。

母

う、嘘でしょ。

父

どうした。

母

わ、私の子がこんなことを書いていたんだよ（泣）

父

こんなことがあったんだな。

母

い、今すぐ病院へ行きましょ！

父

そうだな！

母

そ、そんな

父

う、嘘だ

母

ゆういつの大切な子だったのに。

父

なんで早く行ってくれなかったんだ（泣）

自分の心の中

ごめんね

自分の心の中

お父さんお母さん。

幽霊（ななみ）

これで私たち一緒ね。

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みずき

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