ここは天界 天界には地球上と同じように人々が住み、様々な種族が暮らしていた。 1つだけ違う点があるとすれば、皆亡くなっている事だ。
そして、その天界を統べる者。 それが神。 神には奥さんである女神様と5人の子供がいた。
その5人の子には名前は無く、生まれた順で番号がつけられた。 4人の子供はそれでも「神の子」という事に満足していたが、末っ娘の「5番」と呼ばれる娘だけ満足出来なかった。 何故なら5番は4人と違ってあまり期待されなかったからだ。
それから4年。 彼女は人間でいうと14歳の娘に成長していた。
5番に仕える天使
5番様。朝で御座います
5番
…
今日も来てしまった。「今日」という日が…
5番
…ねぇ、天使さん…
5番
私って…存在する意味あるの?
5番に仕える天使
えっ…?
5番に仕える天使
(今日も…か)
5番
(憂鬱な顔してる…私の所為だ…)
5番
ごめんなさい。
5番
何でも無いです…
5番に仕える天使
(…5番様。)
5番に仕える天使
(私は5番様が生まれてからずっと5番様に仕えていますが…正直、とても不安です…)
5番に仕える天使
5番様…
5番
何ですか…?
5番
(やっぱり…私…)
5番に仕える天使
悩み事は溜め込まず仰っしゃるべきです。
5番
…え
5番に仕える天使
私は5番様が生まれてからずっと仕えてきました。
5番に仕える天使
そして、自分の娘のようにも思っています。悩みは私に打ち明けてくださると嬉しいです。
5番
…娘
5番に仕える天使
あ、し、失礼しました…。神々しき神の娘君に大層無礼な発言を…
5番
…良いのです。神の子と呼ばれるのは私にとって好ましくないので。
5番
娘のように思い、大切にしようとしてくださり、ありがとうございます。
5番
私も天使さんは家族のように思っています。
コツコツコツ…
コンコン
1番に仕える天使
失礼します。1番様に仕える天使です。
1番に仕える天使
神様がお呼びです。
1番に仕える天使
…まだお着替えなさって居られないのですか。
5番
…
5番に仕える天使
1番様に仕える天使さん!そういう言い方はっ…!
1番に仕える天使
何ですか?
1番に仕える天使
誤った事をすれば律するのが我々の務め。
1番に仕える天使
そして、私は1番血筋が濃く、1番能力の高い1番様に仕える天使。
1番に仕える天使
位が違うのですよ。私と貴方じゃ。
5番に仕える天使
…
5番
…
1番に仕える天使
そういう事なので、今すぐお着替えなさってください。
バタン(扉を閉める音)
5番
はい
5番に仕える天使
(5番様…私の位が低いばかりに…それにしても、1番様に仕える天使…たまたま1番様の天使になったからって図に乗っている…!)
5番に仕える天使
(でも、位のせいで…)
5番
天使さん、着替え終わりました。
5番に仕える天使
では、神様の所へ參りましょうか。
5番
はい