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朝の教室。
市沢未桜(いちさわみお)は、少し早めに席に着いて窓の外をぼんやり眺めていた。
市沢未桜(イチサワミオ
そう思っていると、教室のドアが開く。
立木紗幸(ツイキサユキ
元気な声が響き、立木紗幸(ついきさゆき)がにこにこしながら近づいてきた。
市沢未桜(イチサワミオ
続いて、守井緑里(もりいみどり)も静かに席に座りながら声をかける。
守井緑里(モリイミドリ
守井緑里(モリイミドリ
市沢未桜(イチサワミオ
市沢未桜(イチサワミオ
ふたりにからかわれて、未桜は恥ずかしそうに顔を真っ赤にする。
立木紗幸(ツイキサユキ
立木紗幸(ツイキサユキ
市沢未桜(イチサワミオ
すると、そのとき。
久枝有也(ヒサエダユウヤ
ドキッ。
──久枝有也(ひさえだゆうや)が教室に入ってきて、未桜の方に向かってにこっと笑った。
市沢未桜(イチサワミオ
心臓が跳ねる。
でも、未桜の声は小さくて、有也には届いたのかどうかわからない。
上嶋結季(カミシマユキ
そこに割り込んできたのは──上嶋結季(かみしまゆき)。
今日もピンクのふわふわ服にツインお団子。
わざと有也の腕にくっつくようにして、キラキラした目で見上げる。
上嶋結季(カミシマユキ
久枝有也(ヒサエダユウヤ
上嶋結季(カミシマユキ
教室に響く甘い声。
未桜はその様子を、笑顔のままで見つめていた。
──けど、胸が、チクリと痛んだ。
市沢未桜(イチサワミオ
そのとき、隣で見ていた緑里が、ポツリと言った。
守井緑里(モリイミドリ
守井緑里(モリイミドリ
市沢未桜(イチサワミオ
守井緑里(モリイミドリ
市沢未桜(イチサワミオ
守井緑里(モリイミドリ
未桜のほっぺがほんのり赤くなった。
その横で、紗幸が小さくガッツポーズをする。
立木紗幸(ツイキサユキ
立木紗幸(ツイキサユキ
3人の笑い声が、ちいさく教室に響く。
未桜の心には、少しだけ勇気が灯っていた。
市沢未桜(イチサワミオ
“いつか”のために、今日もがんばって前を向こう。