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2件
青
桃
青
自分の価値が分からなくなってた
生きていることが 疲れてしまった
??
??
青
誰もいないはずの背後から 声が聞こえ
思わず緩めかけた手を 戻し 声のした方に振り向く
桃
そこには いつも皆に囲まれていて 人気者の
桃先輩の姿があった
青
桃
こっちに戻れと言わんばかりに 目の前に手を出される
桃
青
青
圧に負けて 僕は大人しく手を握った
数年ぶりに触れる 他人の体温は 凄く温かい
桃
桃
青
初めて関わる先輩への 緊張感と 突然現実に戻された事で 頭が回らず 次の言葉が出てこない
そんな僕を見て 先輩は少し困った顔をしながら 再度口を開いた
桃
下見?
今は授業中 こんな時間に屋上にいるのは
サボるやつか 僕みたいに生きるのに疲れたやつ
僕の知ってる限り この先輩はどちらにも見えない
でもすぐに 『下見』の意味を理解する
桃
桃
青
桃
桃
桃
桃
あまりにもすんなりと 言うもんだから
頭が追いつかない
青
桃
悲しいでもなく 人を騙すようでもなく
言葉じゃ言い表せない表情で 彼は頷いた
桃
青
青
桃
青
青
あながち間違ってない 僕の返事に 彼は怪しむことなく笑った
桃
桃
青
『生きるのが疲れたから』 そう言いたかった
でも 初対面の先輩に
それも 生きたくても 生きられない人に
本当の事なんて言えるわけない
青
そういえば いつまで話しているんだろう
本来あるはずのない 人との関わり
いつもなら身体が拒否して もう辞めようと思う
でも 今回は違った
桃
青
桃
余命幾ばくもない彼なら 違うかもしれないと思った
桃
青
桃
桃
青
桃
桃
青
桃
青
桃
桃
青
桃
青
桃
青
青
桃
…あ…
桃
……言ってしまった
午前8時
桃
青
桃
青
青
桃
桃
桃
青
青
桃
青
桃
青
桃
桃
桃
青
青
桃
無視するんかい…
桃
青
桃
青
桃
青
ピコン♬.*゚
青
桃
桃
ピコン♬.*゚
青
ピコン♬.*゚
ピコン♬.*゚
桃
青
桃
青
桃
青
桃
青
桃
桃
桃
青
桃
桃
青
青
桃
桃
青
桃
青
桃
青
桃
青
桃
青
桃
青
青
桃
桃
桃
桃
青
桃
桃
桃
青
桃
青
桃
青
桃
桃
青
『青が良かった』 その言葉を聞いた時
何故か目頭が熱くなった
涙が出た
桃
青
桃
桃
青
今度は
「遊園地じゃないの?」
というツッコミは入れなかった
桃
青
…ゴトッ
青
桃
先輩も僕も これ以上にないくらいはしゃいだ
桃
青
青
人といて 初めて楽しいと思った
嬉しいと思った
もっと一緒にいたいと思った
離れたくないと思った
幸せだと思った
だから…
途端に 先輩の余命の事を思い出して
『死ぬ』っていうのは 嘘だと言って欲しいと思った
桃
桃
桃
青
桃
桃
青
桃
青
辺りが暗くなって ライトアップされた午後5時過ぎ
僕たちは遊園地を満喫して これが最後ということで 観覧車に乗っていた
青
桃
桃
青
青
名前を呼ばれたかと思えば
直後に身体を優しく包まれた
青
桃
振り向くと 先輩は僕の目をじっと見つめた
かと思えば 顔を伏せて猫のように すり寄ってきた
青
こんなに人に触れられたの 初めてだ…
黙って待っていると 先輩は顔を上げて 僕のことをさらに強く抱きしめた
桃
青
桃
桃
桃
青
あぁ、そうだ
先輩は今日が余命で 僕も近々死んでしまうと嘘をついている
僕は 生きるのが辛くて 昨日死のうとしただけなのに
桃
青
青
桃
面と向かって話したくて
僕の事を抱きしめる 先輩の手を外す
青
青
青
桃
青
青
青
どんな顔をされるか怖くて 顔を上げられない
ずっと沈黙が続く中 先に口を開いたのは 先輩だった
桃
青
桃
桃
青
桃
桃
青
青
桃
青
つい泣きそうになったが ぐっと堪えた
桃
青
桃
桃
青
桃
桃
青
桃
桃
青
桃
桃
桃
桃
桃
桃
ついに 堪えていた涙が溢れた
失うのが怖くて 必死に触れようとして
なんの躊躇いもなく 先輩に抱きついた
桃
青
桃
首元が濡れた
先輩も泣いてるんだ
幸せを貰う度に 何度も思った
こんなに食べる人が 明日死ぬのか
こんなに笑う人が 明日死ぬのか
こんなに優しい人が 明日突然いなくなるのかって
でも 失う前に僕も伝えたい
青
青
青
桃
僕に明日をくれてありがとう