意味怖集

自宅のマンションでゆっくりしていると玄関のチャイムが鳴った

妻は仕事で居ないため、俺が対応しに出ると小包みを持った男が居た

「宅配便です。恵さんのお宅でお間違えないでしょうか？」

あぁ、また妻が何か買ったのか

「はい。合ってますよ」

俺が小包みにサインすると、男はエレベーターで上へ昇って行った

小包みの中からはｶﾁｶﾁと機械音らしき音が鳴っている

美容のための家具か、時計か何かだろう

万が一壊すと妻が怒ると思い、あまり触らずテーブルの上に置いた

ソファに座り直し、不意に思いだす

「そういえば冷蔵庫の中空っぽだったな」

「買いに行くか」

俺は部屋を出てエレベーターで1階に降り

オートロック式のエントランスを抜け、近所のスーパーへ向かった

………買い物に行ってほんとに良かった