四月
東雲高校で二年四組になったこのクラスでは、クラス替えや新しい席の話で持ちきりになっている。
拓也
拓也
拓也
拓也
拓也
鬱陶しいくらいに眩しい光が窓から差し込む
頬杖をつく彼女の黒くて長い髪が金色の光を受けてゆっくり揺れている
彼女は周りのざわめきなんて気にせず、ただ時計の方を見ていた。
まつ毛の影、うっすらと開いた唇、細い指先
全てが儚く美しく、俺は思わず彼女に見惚れていた。
キーンコーンカーンコーン
スピーカーから流れる大きなチャイムの音が教室に鳴り響き、生徒を一斉に静かにさせる。
途端に、教室の扉がガラガラと音を立て開き、担任だと思われる男の先生が教室に入ってきた
黒髪は無造作に流れ、白いシャツの袖を軽くまくっている
その視線がスッと教室を横切った瞬間、まるで時間が止まったみたいだった。
拓也
俺は隣の席の女子に続き、その先生にも目を奪われた
俺は静かに席に座り、姿勢を正した
先生は教室内の生徒が全員席についたのを確認すると、教卓の前に立ち口を開く
先生
クラス全体が一瞬で氷点下。
周りは口を少し開き『何言ってんだこいつ…』とでも言わんばかりの顔で、俗に言うドン引きをした
先生
先生
拓也
ネタを知っているのか、さっきの先生の一言で必死に笑いを堪えるような仕草をする生徒も出てきた
俺は外見に見合わないしょうもない中身をした先生に冷たい視線を送る
先生
先生
先生
山田先生
さっきの低度なボケをした人とは思えない、シンプルで落ち着いた自己紹介で脳がおかしくなりそうになった。
あれからしょうもないボケを何度かかまし場を何度も凍り付かせた担任は、やっと静かになった
進級式は終わり、生徒は皆帰っていい時間のはずだが
周りは近くの席の生徒と自己紹介をしたりして話が盛り上がっているように見える。
俺も前の席の男子とは話しているが、正直隣の席の女子にも話しかけたい
でも…
ねぇ早瀬ちゃんだよね?出身どこー?
早瀬ちゃんのカラコンどこの?
仲良くしようよー
拓也
クラスメイト
クラスメイト
拓也
拓也
たいよう
拓也
たいよう
たいよう
拓也
拓也
たいよう
リュックを背負い席を立ち上がり、教室を出ようとすると
隣の席の女子も同じように席を立ち上がった
拓也
俺はそう思いながら教室を出る
あの子綺麗だねー
クールっぽーい
拓也
拓也
後ろから肩を叩かれる感覚がした
後ろを振り返ると、あの女子がいた。
隣の席の女子
拓也
拓也
拓也
隣の席の女子
俺はその場で思考が停止した
上目遣いで俺を見てくる女子は頭に疑問符を浮かべる
何も考えず、咄嗟にした返事
拓也
まさかの敬語。
女子は体が固まってた俺の腕を掴んで強引に引っ張りながら帰り道を歩く。
拓也
すると女子は黙って俺の腕を離した
まだ彼女の腕の感覚が残っていて気持ちが落ち着かない。
拓也
隣の席の女子
拓也
拓也
隣の席の女子
拓也
話す度に謎が深まる彼女への理解が追いつかない
拓也
拓也
零
零
拓也
拓也
零
拓也
拓也
零
零
拓也
拓也
拓也
拓也
無理やり自分に言い聞かそうとしたが、声も体も女子な彼のことなんて、どうしても男として見ることはできなかった
拓也
拓也
拓也
零
拓也
拓也
拓也
零は俺に目を合わせて軽く手を振った
拓也
拓也
拓也
拓也
後日
拓也
拓也
零
?
突然後ろから細く澄んだ声が聞こえてきた
?
拓也
制服だけでは隠しきれていない"お嬢様"感…
長いまつ毛に瞼で隠された瞳、太陽の光を反射する銀色の柔らかい髪は、派手で大きいドリルみたいなツインテールに巻かれている
まるで少女漫画から抜け出したような美しい少女…
拓也
?
拓也
?
拓也
拓也
拓也
カロリーナ
カロリーナ
拓也
カロリーナ
カロリーナ
拓也
カロリーナ
拓也
カロリーナ
拓也
カロリーナ
拓也
零
拓也
カロリーナ
身体測定後
カロリーナ
カロリーナ
拓也
カロリーナ
零
カロリーナ
カロリーナ
拓也
拓也
カロリーナ
拓也
拓也
昼休み
クラスメイト
カロリーナ
クラスメイト
クラスメイト
カロリーナ
カロリーナ
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイトの女子は顔を赤くしながらカロリーナを睨んで教室を離れた
拓也
カロリーナ
カロリーナ
拓也
カロリーナ
カロリーナ
零
カロリーナ
零
拓也
カロリーナ
カロリーナ
カロリーナ
拓也
零
カロリーナ
カロリーナ
カロリーナ
拓也
拓也
カロリーナ
カロリーナ
拓也
カロリーナ
え?
コメント
5件
相変わらず書き方が上手すぎます‼︎応援してます‼︎
投稿するの何回目だよ