※これはフィクションです。創作小説なのでご注意を。
僕は、アベル・ウォーカー。母を殺害された当時僕は6歳。あれから10年経った。
僕は今、魔法警察への協力ボランティアグループに所属している。
僕の仕事は『殺人犯の確保』。かなり危険な仕事ではあるが、他殺を減らすためには最も好都合だと言っていい。
今日、殺人犯が出たところはどうやら環境が悪いらしく、廃村のようだという。
被害者が多数いたそうで、僕はこの言葉を聞いた瞬間に胸が締め付けられるように苦しかった。
アベル・ウォーカー
ここか…
被害者
そこにいる、魔法警察ボランティアグループの人、助け、て…
アベル・ウォーカー
どうされましたか?
被害者
さっき、私の両親が、殺人犯に、殺されて…
被害者
凄く、怖くて、逃げてきたんですが…
被害者
この村は、ここの住人の、悲、悲鳴、が…
アベル・ウォーカー
とりあえず落ち着きましょう。両親のもとへご案内していただけますでしょうか?
被害者
は、はい、もちろん、です…
被害者
こ、ここです…!
アベル・ウォーカー
…!?…
アベル・ウォーカー
この倒れているお方二名でお間違いないですか…?
被害者
はい…
アベル・ウォーカー
…(僕がもう少し早くこっちに向かっていたら、亡くなってなかったかもしれない…)
アベル・ウォーカー
守れなくて申し訳ございません…
アベル・ウォーカー
…
アベル・ウォーカー
殺人犯の特徴を教えていただけないでしょうか?
被害者
特徴は、髪型が腰くらいまであるポニーテールで、片目だけ赤かったような…
アベル・ウォーカー
…分かりました。それでは、僕はその殺人犯のもとへ向かいます。少し、待っていていただけないでしょうか?
被害者
もちろん、殺人犯がいなくなるのであれば、いくらでも…
アベル・ウォーカー
ありがとうございます。それでは、また後で。
アベル・ウォーカー
それにしても、片目が赤いって…充血でもしてるのか…?
アベル・ウォーカー
でも、聞いたことがあるな。
アベル・ウォーカー
片方の目が赤くなるという現象って確か『悪魔の目(イヴルアイ)』だったよな…?
アベル・ウォーカー
…
アベル・ウォーカー
…
アベル・ウォーカー
…!?…
アベル・ウォーカー
(もう、この人はとっくに亡くなってしまっている…)
アベル・ウォーカー
本当に、助けることができなくて申し訳ないです……
アベル・ウォーカー
…神社か…?
アベル・ウォーカー
大分古くて何か分からなかったな…
???
コツコツ(こちらに向かってくる)
アベル・ウォーカー
ん…?
???
コツコツコツコツ(こちらに向かってくる)
アベル・ウォーカー
…は…?
???
お前なんか死ね!(剣をアベルの鳩尾に刺そうとする)
アベル・ウォーカー
おっと…
アベル・ウォーカー
危ないだろう。初対面だというのに剣を刺そうとするのは。
???
私は、今まで何人にもこの悪魔の目(イヴルアイ)のことをいじられ続けてきましたよ…
???
貴方にこの気持ちが分かったとしても、どうせまたそのうちしたらいじり始めますよ…
???
私は、こんな私のことをいじる人間なんて早くこの世から消えてしまえばいいと思って今までも生きてきました。
???
なので…
???
殺します。
アベル・ウォーカー
…!?
アベル・ウォーカー
こ、殺すだと…!?