テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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『唄にのせて』

第2話 - 『好きだから』

2024年10月07日

#百合

#一次創作

わんぽち

崎野美雨

へぇー！下駄箱で先輩と

桃坂萌杏華

うんっ！

崎野美雨

なんか話したの？

桃坂萌杏華

えっと、先輩に一目惚れしました〜って！

崎野美雨

おぉ〜、そうかそうか

崎野美雨

喜んでた？

桃坂萌杏華

うーん、わかんない！

崎野美雨

まじか……

桃坂萌杏華

はぁ〜、先輩地声も綺麗だったな〜

桃坂萌杏華

ホント完璧すぎる人だよね〜

崎野美雨

まだ何も知らんだろ

桃坂萌杏華

えへへ〜

崎野美雨

そう思って

崎野美雨

お姉ちゃんに先輩のこと聞いてきました〜！

桃坂萌杏華

えぇ〜！美雨ちゃん神様〜！

崎野美雨

もっと褒めてもよいぞ？

桃坂萌杏華

天才！最高！大好き！

崎野美雨

ﾌﾌﾌ、君にこれを授けよう

桃坂萌杏華

わーいっ

桃坂萌杏華

………ふむふむ

桃坂萌杏華

しろくさめぐみ、素敵な名前ー！

崎野美雨

ね、綺麗な名前だよね

桃坂萌杏華

うんうん！ん？

崎野美雨

？どした？

桃坂萌杏華

せ、せせ先輩放課後屋上で歌ってるの？！

崎野美雨

あー、そうらしいね

桃坂萌杏華

………………

崎野美雨

………もしかして

桃坂萌杏華

うん！行ってみる！

トン

桃坂萌杏華

こ、この扉の向こうに

桃坂萌杏華

先輩がいる………

桃坂萌杏華

うぅ〜！今更緊張してきた〜！

桃坂萌杏華

や、やっぱりやめとこうかな

桃坂萌杏華

……ううん！やめるなんて私らしくない！

桃坂萌杏華

行くぞー！

……の

桃坂萌杏華

あ、あれ開かない

桃坂萌杏華

硬いのかな

あの

桃坂萌杏華

あれ〜、全然開かない

桃坂萌杏華

ふんぬ〜！

城草恵海

ねぇ

桃坂萌杏華

！わっ

城草恵海

あ、ごめん

城草恵海

驚かしちゃったね

桃坂萌杏華

へっ、い、いえ！全然！

城草恵海

屋上、鍵しまってるよ

桃坂萌杏華

え！あ、それで開かなかったのか

城草恵海

ﾊﾊ、頑張って開けようとしてたね

桃坂萌杏華

なっ、わ、忘れてくださいね？！

城草恵海

ん〜？

ｶﾁｬ

城草恵海

はい、開いたよ

桃坂萌杏華

あ、ありがとうございます

城草恵海

屋上に何しに来たの？

桃坂萌杏華

あ！そうだ、忘れてた！

桃坂萌杏華

私、先輩に会いたくて

桃坂萌杏華

ここに来たんです！

城草恵海

え？私に会いたくて？

城草恵海

なん………ぁ

城草恵海

(……今気づいたけど、この子昨日の)

桃坂萌杏華

はい！

城草恵海

そっか、でも屋上にいるなんてよく分かったね

桃坂萌杏華

友達に調べてもらいました！

城草恵海

なんか怖いな

城草恵海

でもなんで私なんかに？

桃坂萌杏華

それは！

桃坂萌杏華

？なんでだろう

城草恵海

えぇ〜

桃坂萌杏華

でも、さっきも言った通り

桃坂萌杏華

先輩に会いたかったんです！

桃坂萌杏華

その、す、好きだから

ﾄﾞｷ

城草恵海

へぁ、そ、そか

城草恵海

うん、ありがとう

城草恵海

(やば、さっきまで何ともなかったのに)

城草恵海

(なんとも思わなかったのに)

桃坂萌杏華

えと、その、先輩いつも屋上で歌って？るんですか？

城草恵海

へっ、あ、うん

城草恵海

す、少しね

桃坂萌杏華

わぁ〜！凄いです！

城草恵海

そ、そう？

桃坂萌杏華

はい！私歌とか苦手だし

桃坂萌杏華

ギター？も弾けないし、先輩凄いです！

城草恵海

…………それ以上褒めんの禁止

城草恵海

絶対

桃坂萌杏華

えぇー！本当のことですよ？

城草恵海

ほんと、それ以上言われたら私死んじゃう

桃坂萌杏華

え？！せ、先輩が死んじゃうのは嫌だ

城草恵海

ｱﾊﾊ、それなら褒めるの禁止ね

城草恵海

少し、私の歌聞いてく？

桃坂萌杏華

！いいんですか！？

城草恵海

うん、わざわざこんな私の歌聞きに来てくれたんでしょ？

城草恵海

いいに決まってるよ

桃坂萌杏華

わぁ〜！ありがとうございます！

城草恵海

よし、なんかリクエストとかある？

桃坂萌杏華

先輩のおすすめで！

城草恵海

私のおすすめ………

城草恵海

今期ドラマの曲にしようかな

桃坂萌杏華

おぉ〜

城草恵海

なんか、恥ずかしいな

城草恵海

下手とか思っても言わないでね？

桃坂萌杏華

もちろんです！

城草恵海

＿＿＿**•.¸¸♫•*¨*•.¸¸♪

桃坂萌杏華

………………

桃坂萌杏華

(凄い、先輩の歌声聴いてると、心がすごく軽くなる)

桃坂萌杏華

(綺麗だな)

桃坂萌杏華

すごく透き通った歌声で凄くすごく綺麗でした！

城草恵海

あ、ありがとう

城草恵海

でも、褒めすぎだよ

城草恵海

色々ミスしたし……

桃坂萌杏華

それでもです！

桃坂萌杏華

こんな近くで先輩の歌聴けてすごく幸せでした

桃坂萌杏華

ありがとうございます！

城草恵海

………喜んでもらえて良かったよ

城草恵海

えと、その、もし良かったら今後も放課後屋上来てよ

城草恵海

今日、すごく楽しかったし

桃坂萌杏華

えー！いいんですか〜！

桃坂萌杏華

それじゃあお言葉に甘えて毎日聞きに来ます！

城草恵海

ま、毎日？

桃坂萌杏華

毎日です！！

城草恵海

お、おぉ

城草恵海

(勢いすごいな)

桃坂萌杏華

あっ、そういえば自己紹介がまだでしたね

桃坂萌杏華

私の名前は桃坂萌杏華です！

桃坂萌杏華

恵海先輩！これからよろしくお願いします！

城草恵海

！………うん、よろしく

城草恵海

桃坂さん

桃坂萌杏華

えへへ、恵海先輩に名前呼ばれるの嬉しいです

城草恵海

え？そうなの？

桃坂萌杏華

はい！もうすっごく！幸せです〜

城草恵海

……………

城草恵海

桃坂さん、桃坂さん、桃坂さん、桃坂＿

桃坂萌杏華

わぁー！先輩やめてくださいー！

城草恵海

ｱｯﾊﾊ、桃坂さん可愛いね

ﾎﾟﾝ

桃坂萌杏華

へっ………

城草恵海

あっ、ご、ごめん！つ、つい

桃坂萌杏華

………いえ、嬉しいです！

城草恵海

！………

桃坂萌杏華

先輩一緒に帰りませんか？

城草恵海

う、うん、いいよ

桃坂萌杏華

わーい！

城草恵海

(ホント、可愛いな)

ﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸ

桃坂萌杏華

…………………

ｱｯﾊﾊ、桃坂さん可愛いね

桃坂萌杏華

うぅ〜！！！

桃坂萌杏華

先輩ずるいよ〜！

桃坂萌杏華

はぁ………

桃坂萌杏華

(明日も先輩と会えるなんて)

桃坂萌杏華

(私は幸せ者だ〜)

ﾎﾞﾌｯ

城草恵海

ん〜〜〜〜〜

先輩に会いたくてここに来たんです！

その、す、好きだから

城草恵海

んーーーー！！！！

城草恵海

(桃坂さんに好きだからって言われた時からずっとドキドキしてる)

城草恵海

(なんで？このドキドキはなに？)

城草恵海

(…………胸が、苦しい)

『唄にのせて』

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わんぽち

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