日本
日本はそう言うと、 突然玄関へと歩いて 行った。
日本のこの唐突な 行動は…まぁ当たり前の 事なので俺はあまり 驚くこともなく玄関へ 見送りに出た。
日帝
日本
日帝
ガチャン、と鍵が 閉められる音と共に 家の中に響き渡る 静寂。
日帝
一人は嫌いだ。
嫌な記憶が鮮明に 蘇ってきてしまうから。
日帝
散歩をしたら少しくらいは 気が紛れるかもしれない。
そう思って、俺は 水分と塩分補給用の タブレットを腰に ついているポケットに 入れ、外へと出た。
日帝
思わずそう呟きながら、 頬を伝う汗を手ぬぐいで 拭いつつ歩く。
まだまだこの国は 夏真っ盛り。
ミンミンとセミが 鳴く声で、余計に 体感温度が上がるように 思う。
日帝
確か以前は、視界が 歪んでふらっふらに なって倒れたんだよな…
???
遠くの方から 聞こえるセミの声。
日帝
そのくらいにしか 気を留めず、俺は さっさと歩いていく。
その間も、おかしな セミの声が止むことは 無く。
???
日帝
だんだんと声が 近くなってきている 気がする。
???
唐突に服の裾を 引っ張られて、思わず バランスを崩して 転びそうになった。
日帝
???
日帝
聞き覚えのある声に、 俺はそっと振り返った。
日帝
オランダ
想像していた通り、 俺の父上の代から ずっと交流のある 古き良き仲間だった。
オランダ
日帝
オランダと久しぶりの 再会を果たし、不意に 緩んでいた表情が 勝手に笑みを作った。
オランダも俺に つられるように笑った。
オランダ
日帝
オランダ
そして、俺が幼い頃 オランダにずっと されていた様に自然に 手を握られ、暑い道を 歩いた。
オランダに連れられて 入った店は、若者向けと 言わんばかりの明るい 色調でまとめられた カフェだった。
オランダ
日帝
財布を出そうとすると、 すかさずオランダに 制止された。
オランダ
日帝
メニューを見た所、 一番安いコーヒーを 指さして控えめに言った。
本当はカステラも 食べたいところだが、 流石に人の奢りで そこまで贅沢するわけには いかない。
『ぜいたくは敵』だからな。
オランダ
オランダは俺の顔を じっと見透かすように 見た後、ふぅと息を 吐いた。
オランダ
日帝
思わずそう言うと、 オランダは『え?』と 言わんばかりの表情で こちらを見た。
オランダ
日帝
オランダ
日帝
そう言っても、オランダは やはり何でもないような 顔をして店員に注文を していた。
注文したものが来るまで 待っている間に、 オランダはわくわくとした 様な表情で俺に 話しかけてきた。
オランダ
日帝
オランダ
可愛いでしょ?と 見せてくれるハンカチの 隅にはチューリップの 刺繍がされており、 淡い色合いのハンカチに 刺された鮮やかな 桃色はよく映えていた。
オランダ
日帝
オランダ
日帝
オランダ
自信満々にそういう オランダを見て、思わず 笑い声が漏れた。
オランダ
日帝
そんな和やかな会話を しているといつの間にか 時間が経ち、注文した 品が届いた。
俺はカステラに、 オランダはショートケーキに フォークを刺して食べつつ、 更に会話を続ける。
オランダ
日帝
オランダ
日帝
オランダ
オランダは困ったような 顔を浮かべながら、 角砂糖を3つカップに 入れてぐるぐると 混ぜた。
日帝
そう尋ねると、オランダは んー…と声を発しつつ 紅茶を飲んだ。
オランダ
日帝
オランダ
その誘いに、思わず 勢いで頷いてしまった。
日帝
オランダ
でも、オランダが あんまりにも嬉しそうな 顔をするものだから 『まぁ…良いか』と 思ったのもまた事実だった。
オランダ
カフェを出たところで オランダが振り返って そう言った。
日帝
オランダ
今日のオランダは ひたすら上機嫌そうだ。
そこまで喜んで くれたなら、一緒に 茶を飲むくらい なんでもない事 だったな。
オランダ
日帝
手を振り、去って行く 親友の姿をしばし 目で追った後、俺は ふらふらと道をまた 歩き出した。
日帝
お昼まではあと 2時間もある。 お昼があるから 12時までには 帰らないとな。
コメント
17件
日帝可愛いいいいいいい!!!
現実世界と並行しているのがいいですよね!今回のオリンピックとか…読みかけですが頑張って迫います!頑張ってください!応援します!(⋈◍>◡<◍)✿
なんだこの2人は!?可愛いと平和の象徴じゃないか!