日帝
…そう叫んでいた頃が随分と 懐かしい。
日帝(海)
日帝
日帝(空)
そう言い合って、笑う日々が
ずっと
ずっと
続くと思っていた
忘れもしない、
8月6日 午前8時15分
ヒロシマで、空は
日帝(空)
日帝(空)
あの憎き米帝が落とした 『原子爆弾』と呼ばれる史上最悪の爆弾によって
…命を落とした。
戻ってきた、空の遺体は
腕が吹き飛び
ガラス片が体中に 突き刺さり
頭は黒焦げとなって 顔もわからず
ただ、俺たちの弟であることを 証明するかのように
俺たち3人の写真の入った ロケットペンダントを握りしめていた。
日帝(海)
日帝
日帝
日帝(海)
でも、その数日後。
8月9日 午前11時2分
ナガサキで、任務を遂行していた 俺たち二人は
二度目の米帝による原子爆弾の攻撃を モロに受けた。
爆心地から数百メートル離れた場所に 居た俺たちは、強烈な爆風と熱線を 浴びることとなった。
俺は建物に隠れていたが、 強烈な爆風により吹き飛ばされ、 後ろの建物に思い切り頭をぶつけた。
視界が明滅し、腕も動かそうとすれば 激しく痛む。 恐らく、骨折していた。
これが、初めて俺が 原子爆弾の威力を 思い知った日の事だ。
日帝
日帝(海)
俺を呼ぶ、海の声が聞こえた。 そうだ、俺は軽症だが━━━…
…海は!?
日帝
そして俺は、海の姿を見て… 絶句した。
日帝
日帝
海の下半身は
猛烈な熱線によって焼き切られ、
存在を消していた。
苦痛に耐えるようにたびたび 呻きながら、海は声を絞り出した。
日帝(海)
『だが、陸!!!』
日帝(海)
『…見守って、くれ… 俺、たちの…代わりに…』
途切れ途切れに そう言い遺して、
海も
死んだ
俺が兄弟を二人も 失ったこの二日間は
太平洋戦争が終わる、
たった数日前の ことだった。
正直、空と海が死んでから 記憶がかなり曖昧になっている。
ただし明確なのは、天皇陛下様が 連合国からのポツダムを 受け入れたことで戦争は終わり…
戦争に加担した中心人物の、 裁判が行われたことだ。
勿論、その裁判の 被告人には
俺も含まれていた
国際連合
国際連合
たしか、この裁判を傍聴していた 国たちは俺の判決にみな首を 横に振っていたはずだ。
そこには、恐らくアメリカも居ただろう。
日帝
国際連合
閉廷を告げるガベルの音が鳴り、
俺は刑務所へと収監された。
そして
戦争終結から数か月後、
俺は絞首刑で死刑になった。
日帝
唐突な明るさに目が焼かれる ような気がした。
日帝
日帝
視界いっぱいに広がる街には 戦争のせの字も無い。
遠くに見える人達も、全員 健康的な身なりをして 洋服を着ている。
…これは、一体………
日帝
次回へ続く…
…というわけで、 みなさま初めまして!!
天原彗(あまはらすい)と申します!
今回初めてのカンヒュ小説… ならびに初めてのテラーノベルでの 投稿というわけで、
まだまだわからないことも 多い初心者ですが温かい目で 見守って頂けると嬉しいです…!
普段はプリ小説という 小説サイトで文スト関連の小説を 投稿しています…!!
どうぞよろしくお願いいたします!!
2024.07.21
日帝
コメント
25件
このカンヒュってやつ初めて見たんですけどめっちゃ面白いです!太平洋戦争とか歴史とか好きだけん嬉しい!
よろしくお願いします! 矢野 苺と申します!
まじ泣けた…海も空も生き返って欲しい