同じ組の風鈴生に注意されながらも、 俺はタバコを吸いながら町の 見回りをしていた。 白く上がる煙は、 見回り中の生徒に 怪訝な顔をされた。
蘇枋
聞き覚えがありすぎる 柔らかいトーンの声に、 また来たかと 最早察する程に 日常と化してきた。
桜
桜
俺の挑発にも乗らず、 ただニッコリと微笑み タッセルの長いピアスを 揺らすだけの警察官。 俺ばかりに執着して、 本当に職務を果たせているのだろうか。
同級生
同級生
同級生
桜
桜
同級生
蘇枋
警察官の声が、 柔らかいトーンから、 少し低い物に下がり 周囲を威圧した。
楡井
蘇枋という男は、 この町に住まう者や 風鈴生に慕われている。 信頼厚く、 仕事もスマートに こなすらしい。 楡井が目を輝かせながら、 そう言っていた。
蘇枋
楡井と親しげなのは、 パトロールに顔を合わす度、 世間話や、身の守り方を 教わっているらしい。 警察官はニッコリ笑顔を 楡井に向けたまま、 どこか笑っていない様に思えた。
蘇枋
桜
楡井
俺が口に加えた者を指さし ブルブル震える楡井。 きっと蘇枋の顔は、 とてもじゃないが、 恐ろしい物だったのだろう。
蘇枋
桜
桜
楡井
周りの同級生達は、 ハラハラした目で 俺らを見ている。 いつもの事だってのに、 どうしてあんなに心配そうなのか。
蘇枋
桜
蘇枋
桜
チッと1つ舌打ちをする。 それでも胡散臭い笑顔をする 蘇枋の表現は1つも変わらない。 アホくさい茶番は 置いといて、さっさと帰りたい
桜
蘇枋
楡井
面倒くさくて煩くて 帰ろうと足を歩き出そうと するが、 逃がさないと、固く肩を掴まれた。
桜
蘇枋
蘇枋
蘇枋
桜
体格的にも、 力の力量的にも 勝てないと踏み、 渋々と言った感じで タバコだけを渡した。 これ以上は 何も持っていないと分かると、 蘇枋は目を細め ありがとうと、 何故かお礼を言ってきた。
桜
小さく呟いた声は、 商店街の騒音へとかき消されて言った。
蘇枋
蘇枋
楡井
蘇枋
桜
楡井
蘇枋
眉を下げて笑ったかと思えば、 その場をさっさと 去っていってしまった。 めんどくさい男が居なくなり、 安堵したのと、 タバコを没収された怒りが 込み上げた。
桜
同級生
桜
楡井
桜
桜
同級生
桜
俺の硬い意思が通じたのか、 その後は誰も何も言わなかった。 その代わり、 俺以外の全員が深いため息をついた。
相変わらず、 町は平和そうで、 笑い声が沢山聞こえてくる。 どこか心地良さを感じながら、 俺らは見回りを終えた。
コメント
2件
やばい最高過ぎる!! 警察パロ系好きだからマジでで嬉しい😭😭💗💗