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わたしと佳織が出会ったのは 中学校の入学式の日
自分の新しい教室に向かう途中で それは起きた
佳織
結衣
人通りがまだ少ない廊下 障害物も何もないなか 突然転んだ1人の少女
彼女はゆっくり立ち上がると 恥ずかしそうにわたしを見て 「ごめんね」と笑った
佳織
結衣
何もない場所でつまずくことが? そう言いかけて、口をつぐんだ 彼女の膝から流れだす血が 尋常ではなかったからだ
結衣
佳織
佳織
佳織
なんでもないと言わんばかりに 満面の笑顔を浮かべた彼女 どこからか出した消毒液を使い 少ししゃがんで慣れた手つきで 手当てを終わらせては スカートを軽く払って立ち上がった
佳織
花が咲き誇るような笑顔 明るくて、かわいくて、でもどこか儚い
結衣
佳織
結衣
佳織
結衣
佳織
佳織
少し頬を赤らめて もごもごと口を動かしながら そう言った佳織 どこまでもかわいい彼女に わたしも少し顔を赤らめて
結衣
わたしができる精一杯の笑顔で そう答えたのだった