ケーキの行方

今回は選択ENDです🌟 コメントの意見にて 続編の展開が変わります💝

選択ENDってなあに？って方も作品を見ればわかると思います👌🏻

‪𓏸 緑桃 ・ 水桃 ‪𓏸 ケーキバース前提 ‪𓏸 選択END

街中を歩いていくうちにお腹に感じる不快感に襲われて、歩く気を失せる。

こさめはフォークという第二の性だからご飯を食べても味がしない。

『こさめは』って言っても、すっちー達も同じフォークだけどね。

自慢げにドヤ顔をするすっちー。

味がしないものを頬張るということは、生きるためのただの作業ということ。

ただ生きてるうちにお腹が空いていくから食べる、それだけ。

どこか楽しそうに浮かれた表情をするすっちーの目はキラキラだった。

こさめもフォークだからとは言え、まだその衝動に出会ったことは無い。

何処に行くにしてもケーキの人がいるのは本当。

でも今の話みたいに『この人を食べたい』なんて衝動に駆られたことは無い。

なんて他愛も無い話をしていると、鼻をツンと刺激する強い香りに煽られた。

すっちーを見れば、こさめと同様に鼻を動かしていたので気の所為ではないだろう。

お互いに目を合わせてこくりと頷く。

紛れもない、ケーキ特有の甘ったるい匂い。

それも今までとは比にならない程の強い強い香り。

匂いだけを頼りにし、てこさめは来た道を戻るようにして走る。

『食べたい』

こさめがそんな衝動に駆られたということは、すっちーも同じということ。

絶対にこさめが食べるんだ。

こさめのケーキにするんだ。

ここまで強い衝動に駆られたからには、もう足は止まらない。

だからこさめ達は必死に人を避けて掻き分けて、来た道を走り続けた。

昨日も残業、今日も残業、明日も残業。

最近の仕事はそれが当たり前になってきていて、精神も体力ももう限界。

早く家に帰りたいという一心で歩き続ける俺のペースはとても早くなっていた。

そんな俺を追いかけて来たのか、はあはあと息を激しくさせた男二人に腕を掴まれた。

警官でもなければ職場の人でも無い。

鼻をすんすんと動かしてみても、彼が言っている匂いがよくわからない。

謎の質問にアンサーを送ると、満足そうな顔をして笑った。

感謝をされても尚腕は掴まれたまんま。

『きみがケーキだからだよ』

例のケーキを連れ帰ってきた。

案の定びくびくと震えていてかわいい。

すっちーに2人しか聞こえない声で耳打ちをされた。

『甘い匂いはしません』。

それは、『私がケーキです』と言っているようなものだ。

ケーキは自分の匂いがわからないだなんて知らないのかな。

声は出さずにコクンと頷くばかりの子。

絶対に____してやるんだから。

早くも指摘される。

違います、と言ったら嘘になるな。

さすが、共犯なだけである。

みんなフォークなだけあって、やはりこの子の匂いは誤魔化せられないらしい。

早くもケーキに手を伸ばすなつくん。

ケーキの子の手をぎゅっと握るいるまくん。

ケーキの子の手を引っ張ってこさめは部屋を出た。

そのこさめの後を追うようにすっちーも部屋を出る。

口を開くなり、さっきとは豹変した様子で荒ぶっている。

この態度にすっちーは早くも石像化。

そう部屋の扉を開けると、一瞬悩んだ表情を浮かべたが結局部屋を飛び出した。

こさめの吐いた言葉にすっちーはよく理解していないようだった。

この時点であの子への執着心はすっちーの方が劣ってる。

さて、あの逃がしたケーキ。

どう調理しようか。

今日もいつも通り残業をこなして帰る寂しい帰り道。

...のはずだったが、残念ながらひとりきりではなかった。

水色頭の後ろからひょこっと出てきた、同じく昨日の緑の人。

どこか嬉しそうな目つき。

訴えかけるような表情はもはや恐怖も感じ取れないくらいだ。

狂ってる。

仕事で既に精神やられてんのにこんなのに従ってたら死んじゃう。

俺は思わず彼らに背中を向けて走り出した。

...が、腰に手を回され直ぐに制止。

強くグッと腰を引かれ、後ろに倒れ込むような形になる。

「 どっちを選ぶの？ 」

貴方ならどっちを選ぶ？

▶ 🦈END⌇「 ケーキの愛し方 」 ▶ 🍵END⌇「 ケーキの食べ方 」

コメントにてどちらのENDが良いか教えてください！🌟