自分は、どこかズレているらしい。 高専に入ってしばらく経った頃、ふと感じた 違和感。自分が正しいと思っていること。当たり前だと思っていること。やっても良いと思っていること。
それらが、傑や硝子、後輩の虎杖悠仁や伏黒恵の中では真逆の事だと言われた。
伏黒恵
伏黒恵
五条悟
伏黒恵
伏黒恵
五条悟
五条悟
虎杖悠仁
虎杖悠仁
五条悟
五条悟
五条悟
虎杖悠仁
産まれた時から特別な存在として扱われてきた。六眼に無下限呪術。うん百年ぶりに現れた相伝。外界に触れさせないように、囲われた生活を送ってきた。
呪術界は、強さで優劣が決まる。どんなに歳を取ってても、実力がなければ早々に切られる。逆に実力さえあれば、子供であろうと上に立てる。 そこに歳による上下関係など存在しない。
力こそ全ての世界。 だからこそ上に立つものとして、暴力的な訓練や無茶な試練を乗り越えてきた。
泣き言なんて許されない。トップに立つため、最強として君臨するために産まれてきたから。……そこに私情なんて存在しない。
辛い、苦しい、嫌だ、逃げたい。 そんな思いは持ってはいけないと教えられた
夏油や家入や伏黒、虎杖が言う「常識」というものが、彼には理解できなかったのだ。 当然、刷り込みのように言われ続けた教えは、呪いのように五条に絡み付いていた。
五条悟
体調を崩した時は、どうするのだろうか。 五条家では、使用人が居たから色々と医者の手配とかやってくれたが。
朝起きて、息がしづらいことに気付く。 ズキズキと痛む頭と目。喉はイガイガして、 ケホケホと小さな咳が零れ落ちる。 高専に入学してから、初めての風邪。
だが休んでいる場合ではない。今日は座学が無い代わりに、任務が複数件入っている。早く終われば夕方前には帰って来れる量だ。
五条悟
重怠い体を持ち上げて、顔を洗いに洗面所へと足を運んだ。
いつもは、傑と一緒だが、今日に限って別の術師と組むことになっていた。 いつもと違う連携。違う相手。歳上の術師。
ただでさえ体調の悪い中、自分よりも弱い相手に気を使いながら呪霊を祓うのは、思っていた以上にストレスが溜まる。
五条家の次期当主。 百年ぶりの六眼と無下限呪術。 呪術師最強。
遠目でも分かる、自分に脅えている様子。 体調不良でいつもより更に悪くなった人相と、不機嫌さ。補助監督も年上の術師も、五条が1つ行動を起こす度にビクリと怯え、冷や汗を流していた。
五条悟
五条悟
任務が終わり、自室に戻ったあと、着替えもせずにベッドへ倒れ込む。 ガタガタ震える体は、おそらくこれから熱が上がるという合図だ。節々が痛くて、もう起き上がれそうにない。今日1日、気持ち悪さが上回って飲食も出来ていなかった。
眠ってしまおうと目を瞑るが、次から次へと喉から溢れ出る咳と頭痛、目の痛みがそれを許してくれない。枕を抱き込んで楽な体勢を見つけようと身じろぐが、どの格好でも苦しいのは苦しい。じわじわ襲ってくる恐怖や焦燥感、寂しさ。 手を伸ばして携帯を掴み、パカリと開く。
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
『世間知らず」「常識知らず」「価値観が違う」と思われるのが嫌だった。
五条悟
五条悟
風邪の辛さか、はたまた自分の想像からか分からない涙が、ボロボロと際限なく流れ落ちていく。 普段泣かない・泣き慣れてないことと息のしづらさも相まって、若干過呼吸じみた呼吸の仕方になって、心臓がバクバクと音を鳴らし始めた。
怖いし、辛いし、助けて欲しい。
でも言われ慣れてないその言葉は、喉に引っかかって出てこなかった。…ここには誰もいないのに。自分一人なのに。
任務から帰ってきたのが夕方6時。それから咳が止まらずに布団の上で蹲って耐えていた。隣の部屋から物音がしないことに寂しさを覚えつつ、気付けば気を失うように眠りについていた。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
悠二は、五条と任務を楽しみにしていた。 任務前に、メッセージでも入れとくかと思い、五条先輩の名前を開いて、『今日、よろしくお願いします。 虎杖悠二。』と送ったが、任務の時間になっても、未読のまま。あれ?どうしたんだろ…、、待ち合わせ場所にも来てないし…。
心配になった俺は、五条先輩の部屋へと行く事にした。
虎杖悠仁
虎杖が扉の前で呼びかけるも、中からは何の音も聞こえない。本当にいるのか疑問に思うほどだ。
虎杖悠仁
ガチャリと音を鳴らして扉を開ければ、こんもりと盛り上がった布団が目に入る。 まだ寝ているのかとベッド脇まで移動して、掛け布団を捲りあげた。
五条悟
虎杖悠仁
布団の中には、顔を真っ赤にして荒い息を吐きながら、ぐったりしている五条がいた。
虎杖が肩を叩きなながら呼びかけるも、反応は無い。こんなに熱いと言うのに、汗は乾いたように出てきていなかった。
虎杖は、慌ててスマホを取り出して、家入に電話を掛ける。
家入硝子
家入硝子
虎杖悠仁
虎杖悠仁
虎杖悠仁
家入硝子
家入硝子
家入硝子
虎杖悠仁
虎杖悠仁
家入硝子
家入硝子
家入硝子
虎杖悠仁
虎杖は、体温計で五条の熱を測ると40℃を超えていた。家入の指示通りに、冷凍庫から、氷枕を取りだして、タオルで巻き五条の首元へ。
五条悟
虎杖悠仁
虎杖の声に、五条は瞼をゆっくりと持ち上げた。初めに視界に映ったのは白い天井。重たい首を少し動かせば、ホッと息を吐いた虎杖の姿が見えた。腕には、点滴がされてあった。
五条悟
虎杖悠仁
虎杖悠仁
虎杖悠仁
少し咳が出ただけで何件も任務を受け持った時のような疲労感が襲ってくる。脱力したままボーっと虎杖を見つめる五条。
家入硝子
家入が、仕切りのカーテンを開けて入ってくる。そのまま腕に刺さった点滴を確認し、あちこちぺたぺたと触ってきた。
静かに怒っている様子の家入に、何も言い返せなくなってしまう。覚えてないから何とも言えないが、自分が悪いのは痛いほど理解していた。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
五条悟
家入硝子
家入硝子
五条悟
パシンッという音が、医務室に響き渡った。 虎杖の右手が、五条の左頬を叩いた音だ。 叩かれた本人はキョトンと目を見開いたまま左手で赤くなった頬を押さえて、そのまま虎杖を見上げる。五条の視線の先には、今にも泣きそうだと言わんばかりに歪められた虎杖の顔があった。
五条悟
虎杖悠仁
虎杖悠仁
虎杖の叫びに、ビクリと大袈裟なくらい五条の肩が跳ねた。 何故虎杖が、怒っているのか、五条には理解出来ていなかった。自分は事実を述べたまで。今までそれが普通だったから。
五条悟
五条の震えた声に、虎杖がハッと息を飲んだ。
五条悟
五条悟
五条悟
虎杖悠仁
家入硝子
五条悟
五条悟
ポロポロ泣き出した五条に慌てて駆け寄り、背中を撫でたのは虎杖だった。けほけほと小さな咳を零しながら震える背中を、落ち着かせるように上下に摩る。
泣き慣れていない五条は嗚咽の零し方も下手くそで、無理に声を抑えようとするあまり呼吸がおかしくなっていった。
五条悟
家入硝子
虎杖悠仁
五条悟
家入硝子
家入硝子
五条悟
家入硝子
家入の声に合わせながら必死で言葉を紡いでいく五条。冷や汗と涙で顔はぐちゃぐちゃ。体力も底をついたのか、呼吸が元に戻ると同時に虎杖の方にもたれ掛かるように力を抜いてしまった。
五条悟
虎杖悠仁
トントンと背中を優しく叩く虎杖。 閉じていた瞼を持ち上げて、五条が口を開いた。
五条悟
虎杖悠仁
五条悟
五条悟
五条悟
虎杖悠仁
五条悟
五条悟
五条悟
虎杖悠仁
虎杖悠仁
虎杖悠仁
五条悟
五条の言葉に、虎杖と家入は悲しそうに眉をひそめた。
家入硝子
家入硝子
家入硝子
五条悟
五条悟
家入硝子
五条悟
ポンポンと軽く頭を撫でられて、再び涙腺が刺激された。ボロボロと落ちていく涙を、虎杖が制服の袖で拭っていく。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
虎杖悠仁
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
虎杖悠仁
虎杖悠仁
虎杖悠仁
家入硝子
夏油傑
夏油傑
五条悟
伏黒恵
五条悟
伏黒恵
伏黒恵
虎杖悠仁
虎杖悠仁
夏油傑
夏油傑
五条悟
みんなが、ぎゅうっと力を込めて抱き締めれば、五条も背中を掴む手に力を込めて抱き締め返して来てくれた。
〜おまけ〜
虎杖悠仁
虎杖悠仁
五条悟
虎杖悠仁
とある任務の日、五条先輩が、突っ走って建物を壊してしまった。俺が、目上の人に謝り方を教えたら、すぐに補助監督に、謝っていた。
夏油傑
虎杖悠仁
五条悟
夏油傑
悟に着いて行くと、共用スペースの台所が小麦粉紛れだった。
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
夏油傑
夏油傑
五条悟
虎杖悠仁
共用スペースを出て奥の廊下に行くと大きいロッカーが、あった。その中にあった掃除機とモップ、バケツを指差した。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
五条悟
虎杖悠仁
五条悟
虎杖悠仁
悠二と一緒に、傑のところに戻った。傑は、掃除機をコンセントに繋いでスイッチを付けた。掃除機のやり方を俺に見本を見せて俺に持たせて床にある小麦粉を吸った。
五条悟
掃除機で吸った後に傑に捨て方を習って捨てて、悠二にモップのかけ方を教えて貰い床は、綺麗になった。
夏油傑
夏油傑
夏油傑
夏油傑
虎杖悠仁
その後、五条先輩と一緒にスマホを見ながら クッキーを作った。形は、くまだったり、ハートにしたり、四角にしたり味は、ココアがあったので、ココアの味とプレーンの味にした。
夏油傑
夏油傑
五条悟
家入硝子
五条悟
伏黒恵
虎杖悠仁
五条悟
五条悟
みんなと一緒に美味しいクッキーを食べた後、悟が口を開いた。
五条悟
夏油傑
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
夏油傑
家入硝子
伏黒恵
虎杖悠仁
五条悟
五条悟
夏油傑
伏黒恵
家入硝子
虎杖悠仁
夏油傑
家入硝子
虎杖悠仁
伏黒恵
五条悟
〜おしまい〜
コメント
5件
今回も最高です!! 楽しみにしています!!
とても素敵な作品でした…!✨️ 珍しく素直な五条さん、最高ですね…見てて微笑ましくなっちゃいました☺💓
管理人です💞 この物語は、如何だったでしょうか? また、コメントやイイネ!お待ちして おります。アイコンは、絵師様に許可を 得てやっておりますので、絵師様のご迷惑にならないようにお願いたします。 では、失礼します!! 次回は、リクエスト作品を作成致します。 物語までしばらくお待ち下さい♪♪