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頭に響くなかむの声
嬉しそうなその声はどこか甘く、柔らかい
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隣でなかむを止めようとしているきんさんはどこか嬉しそうで、先ほどの言葉が事実なのだと突きつけられた
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人目も気にせず甘い雰囲気を纏わせる2人を僕はぼんやりと見つめた
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2人にきりやんとスマイルとシャークんが近づいていくが、僕はその場から動けなかった
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すると、なかむが輪の中から外れて僕に近づいてきた
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動揺が目に見えるほどの反応をしてしまう
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本当に、なかむは優しい こんな僕にも優しくしてくれて、心配してくれる
ダメだ、なかむはもうきんさんの恋人なんだから
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いつもの僕を演じて、笑顔で2人を祝う
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2人とも、嬉しそうに少し顔を赤くする
お似合いだな、とまた思う
それと同時に、僕の心の黒いところが渦を巻いて、沸々と怒りを沸かせてくる
ダメだとわかっているのに、きんさんへの、なかむへの、メンバーへの怒りが静かに、僕の心に残る
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今僕は、ひどいことを…?
こんなの、バレたく無い
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僕は家を出た瞬間、走り出した どこへ行くのかも決めてないで、ずっと
体力がある限り走り続けた
膝に手をついて、酸素を吸う
周りはホテル街だった ネオンの看板が美しく僕の目に映る
ここに、僕の好きな人と入れたらどれだけ喜ばしいことか
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そんなこと、あり得るわけがないだろう
口元に引き攣るような笑みを浮かべた
早く帰らなければ
???
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背後から聞こえてきた声に驚き、振り向く
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なんでこんなところに、というより、どうして僕の後ろに…?
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頭が真っ白になる
まさか、そんな、なかむたちの前ではやらかしてない、よね…?
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シャークんはそっと僕に近づいてくる
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一安心、なのだろうか
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家に、行かないと
家の扉の前についた、いや、ついてしまった
扉の取手に手をかける
夜風にさらされていた取手は冷たかった
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開けたくない
ここを開けたら、きっと、あの2人が僕の視界に入ってきて、悪意のない幸せを振り撒く
自分がここまで小根の腐った人間だとは思いもしなかった
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そうだ、シャークんがいるんだ こんなところで止まってるわけには行かない
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あっち、と言い、シャークんは僕の手を引っ張っていく
僕はシャークんにされるがままだった
シャークんなら、いいだろうと、思ったんだ
シャークんは僕の手を掴んだまま、奥へ奥へと進んでいく
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なぜそんなところに…?
そういえば最近キャンプ特集のCMが多かったなぁ
あれの影響だろうか?
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シャークんはようやく僕の手を離した
先ほどまでの手の温かさは溶けて、消えてしまった
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どうして僕はここに連れてこられたんだろう
辺りは少し暗く、木が生い茂り、水が流れている
先ほどのネオンとはまた別の美しさを感じた
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シャークんは僕の顔も見ないで、静かに話す
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ここにきて、周りを見て、初めに思ったことを率直に伝えた
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深く息を吸ってみた
自然の香りがした、新鮮な空気、というのだろうか
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僕たちの住んでいる場所は車や電車が走っていて、多くの人が行き交う
大きな建築物もあるし、舗装されたコンクリートの道もある
だけど、ここはそんな街から離れた静かな自然に囲まれた場所
シャークんのお気に入りになるのもわかる
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シャークんはようやく僕の顔を見た
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シャークんに、全てを見透かされたような瞳を向けられた
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シャークんは無言で僕の頬へと手を置いた
体が思わず身構える
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シャークんが小さく何かを呟いた声が聞こえた
ただ、その声が僕の耳に入ることはなかった
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シャークんは僕の頬からすぐに手を離した
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そういえば、僕がここに来てから、2人のことを思い出してない
それどころか、少し、頭がすっきりした気がした
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僕はシャークんの声にぼんやりとした返事を返した
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シャークんは座っていた岩から降りた
少々の寂しさを感じた
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シャークんが振り返り、僕にここにいるかを聞いてきた
だけど、僕ももう帰らないといけない
きっと、みんな、心配してる
優しい、人たちだから
僕はそう、信じてる
たとえ裏切られたとしても