家に帰ってからも あの人のことが気になって なかなか眠れなかった
ギターを弾きながらも あの人と彼女の姿が目に浮かんで
ウォンビン
ため息しか出ない
あの人が女の子だったら まだわかる でもあの人は僕と同じ男で
なのにこんなに考えてしまうなんて 僕はおかしいんだろうか
どこにいても あの人を考えてしまう日々 バイトも順調に続いていた
ウォンビン
お客さんが入ってきたら とりあえず声出したけって言われて いつも通り挨拶したけど
初めてあなたを見た日から もう一ヶ月経った ようやく、会えた
そう思っているのは僕だけだけど
あの人はもちろん僕のことなど 全く気に留めることもなく 店に入ってきた
今から彼女のとこ行くのかな
ちょっとモヤモヤしながら レジを打つ 2つのレジはどちらも混んでいて
あの人が僕の方へ来てくれないかと 願っていた
あの人は友達のレジの方へ並んだ すごく残念だけど、仕方ない
背中を見送って、ふと 小さなぬいぐるみみたいなものを 落としたことに気づいた
ウォンビン
友達
ウォンビン
友達
ウォンビン
ウォンビン
僕の声にその人は立ち止まった 僕も足は早い方だけど その人も多分同じくらい早い
ウンソク
ゆっくり振り向くあなたの 目に捕えられた瞬間
息が、止まりそうになる
ウォンビン
ウンソク
当然だけどすごく他人行儀で でも見た目よりずっと丁寧な応対
はあ? とか、なに? って 言われるかと思った
ウォンビン
アニメキャラらしき 小さなマスコットのついたキー
ウンソク
ウォンビン
ウンソク
さっきまで警戒心丸出しの顔してた キーを渡したら とても優しく笑ってくれて
僕に向けたものじゃないのに なんかすごく幸せな気持ち
ウォンビン
ウンソク
なんだろう 期待と不安が入り混じる ますます自分の気持ちが わからなくなる
ウンソク
ウォンビン
ウンソク
ごめんな、仕事中に足止めして
ウォンビン
店に向かって走り出しながら なんで名前を聞いてくれたんだろう あの人の、名前 ウンソクさんっていうんだ、って うれしい気持ちが、半々