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るな
るな
るな
るな
るな
るな
るな
※注意※ 太中
陽だまりのような温かさと
美味しそうな香り
遠くで誰かが
愛しいと思う声が
名前を呼んでいる
微睡みから抜け出して
ゆっくりと瞼を開けた
中也
視界に捉えたのは
柔らかな橙色の髪と青空のように透き通った瞳
太宰
中也
肩にかかった重さがそっと離れていく
その姿をぼーっと目で追って
夢か、と思った
見覚えのない部屋とベッドで寝ていたし
何より中也が朝起こしにくるなんて事
そして離れて分かったことだが
中也はフリルがふんだんにあしらわれた可愛らしいエプロンを着ていた
夢じゃなければ自らこの格好はしないだろう
太宰
起き上がってため息をつく
夢じゃなければ良いのに、
中也
太宰
この中也に言ったって現実じゃないんだし無駄……
……ん?
逆に言えば何でもして欲しいことして貰えるんじゃ
戻ってきた中也の手にはお盆がのっていた
見た感じ和食だ
太宰
それを聞いて中也は一瞬固まって
嫌そうに顔を顰めた
返事をせずにベッドの傍のテーブルにご飯を並べ始める
現実に忠実過ぎない?この夢
太宰
中也
太宰
中也
目を逸らしながら
バシバシと布団の端を叩いている
呼ばれたところに座ると
今度は魚の切り身を掴んだ箸が目の前に差し出された
耳が真っ赤だ
中也
視線をこちらに向けないままに言う
これが中也の限界なんだろう
箸を持つ手が震えているし
耳から伝染して顔まで林檎みたいになっている
可愛い、と思いながら1口食べる
中也
太宰
中也
嬉しそうにはにかんで
照れたように前髪を弄る
可愛い
と声が出る前に中也がばっと後ろを向いた
慌てて口を抑える
危なかった、
中也の視線の先には扉があって
貼り紙が貼ってあるのが分かった
中也
太宰
目を凝らして良く見ると
『料理を作っていちゃいちゃしないと出られない部屋』
と書かれている
そこで周りを見てみると
ご丁寧にキッチンが備え付けられている部屋だった
料理器具や材料が置いてあることからここで作ったのだろう
太宰
ふと思い至った考えにほっぺを強くつねる
太宰
中也
イライラしているようで舌打ちをしながらこちらを振り返った
この格好はこの部屋に置いてあったもの……
つまりこの中也は現実、
中也
中也
太宰
中也
太宰
手首を抑えてベッドに押し付ける
先程までの視線とは逆転して見下ろす形になった
手を絡ませて手の平や甲を擽るように撫でる
中也
太宰
手を握って
すーっと線を書くようになぞる
中也
太宰
中也
太宰
太宰
最後まで付き合ってね、 中也
るな
るな
るな
るな
るな
❤︎ 𝐇𝐀𝐏𝐏𝐘 𝐁𝐈𝐑𝐓𝐇𝐃𝐀𝐘 ❤︎