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花が咲く頃には

第3話 - 2人の魔女、遺された本

279

2024年07月09日

#司類

#ファンタジー

#感動

リルル🍳🎼

ネネ

…花の情報がまだ浅い…でも、後ちょっとって感じはするんだけど…

ネネ

もっと情報を集めないとね、

ネネ

(……あれ、この本…『花図鑑』？)

ネネ

(いや、普通の花図鑑にあの花の情報が載っているわけない…か)

ネネ

(はぁ…調べすぎて頭おかしくなったのかも。まぁでも、ルイ達のためだし…)

ネーネーちゃんっ！☆

ネネ

ひゃっ！エム！？なんでここに…！

エム

遊びに来たよ〜って呼んだんだけど、返事がなくって…ごめんなさいっ！

ネネ

い、いや…良い、けど…

ネネ

(でも…どうして？この部屋は、花の情報が見つからないように魔法で隠しているはず…)

ネネ

(それに、それを解いたというのならかなり上級の魔法使いでしか…で、でもまだエムは中級だし…)

ネネ

ねぇ、もしかしてエム、上級に上がった？

エム

ほぇ？ううん！！まだまだだよ！どうして？

ネネ

あ…そうなんだ……いや、なんでもない。おやつ食べよっか。

エム

おやつ！？やったー！！

ネネ

ふふ、今回のクッキー、うまくいったんだ。

エム

クッキ〜〜！？！？✨わーいわーいっ！

ルイ

君ねぇ！！どうしてこんな事するかなぁ！？

司

べ、別に悪気があったわけではないっ！！

ルイ

あーもうっ！！

ネネ

あ、あの…

ルイ

ひぃっ！？！！？

ネネ

あ、ごめん…

司

はっ、案外ビビりなんだなぁ！？

ルイ

うっさい！！

司

むぐっ！？！？ほれもはほうは！！(訳：これも魔法か！！)

ルイ

そのとーり。

ネネ

あ、ちょ、ルイ…その人は…？て、てか何があったわけ？？

ルイ

ん？ああ…人間。

ネネ

は！？！人間！？

ネネ

アンタそれ…王様にバレたらマズイんじゃないの…？

ルイ

だーいじょうぶだよ。後で許可取りに行く。

司

ほひ！ほへふひではなひをふふめふな！！(訳：おい！オレ抜きで話を進めるな！！)

ルイ

あーあーうるさい。それで、どうしたの？

ネネ

あ…えっと、これ渡しに来たんだけど…

ルイ

？…わ！クッキー？

ネネ

う、うん。うまく出来て…エムにも食べてもらったら、美味しいって言ってもらえて…ルイにもお裾分け。そこの人間さんにも。

ルイ

ふふ、いつもありがとう。ネネの作るお菓子はすっごく美味しいから、作業する時に食べると元気が出るんだよね。

ルイ

ほら、司くんもお礼言って。

司

はほうをほへ！！(訳：魔法を解け！！)

ルイ

ああ、ごめん。

司

ぶはっ！あ、ああ…ネネさん。ありがとう。

ネネ

あ、いや全然…ネネでいいよ。

司

そうか！ネネ、よろしく！！

ネネ

う、うん…司？よろしく…

ネネ

じゃあ、私は帰るから。体調管理には気をつけなよ。それと…後でちゃんと来てよね。

ルイ

ああ、分かっているよ。またね。

司

……

ルイ

………何か言うことはないのかな。

司

っい、いや！あれはルイが…！！

ルイ

ん？？？？

司

すいませんでした……

ルイ

全く…これからは気をつけてよね……

ルイ

急に後ろから人の腰を掴んできて、挙句の果てには服の中に手を突っ込んで…思い出すだけでも恐ろしいよ、あの時の君の行動。

司

こ、これも調査だ！！それに、仕返しでもあるんだぞ！？オレのことをちびっ子だの気にしていることをズバズバ言うからだ！

ルイ

事実じゃないか。

司

ぐぬ…平均よりはあるわ！

ルイ

はぁ……まぁ良いや。

ルイ

あ、そうだ。僕、後少ししたらしばらく家を出るけど…大丈夫？

司

ああ。多分大丈夫だ。

ルイ

あと、アキトくんに晩御飯を渡しておいて。あの子お腹空くとすぐに暴れてしまうんだ。はい、これ。

司

え"、アキトって…

ルイ

一回合ったことのある人には何もしないよ。

司

そう、なのか…？

ルイ

あ、でも何かされそうになったらこれを使って。

司

…？なんだこの防犯ブザーみたいなやつは…

ルイ

行きたいところを言ったら、あっという間に移動できてしまう優れ者さ！！✨僕の自作だよ♪

司

じ、自作！？魔法とかじゃなくてか！？凄まじいな…

ルイ

ふふふ、まぁ、後は頼んだよ。

司

ああ。

ルイ

げ、外暗…魔法解けちゃったんだ……まぁまた掛ければ…

ルイ

……でも、凄くきれいな空だ…ふふ、たまにはこういうのも良いかもね。

ネネ

ルイ、おまたせ。

ルイ

ネネ。僕もさっき来たところさ。

ネネ

良かった。じゃあ行こっか。

ルイ

ああ。

ルイ

……

ネネ

……ここ、だね。

ルイ

ここ、なんだね……

ルイ

ね、ねぇネネ、場所間違えてないかい？

ネネ

そんなわけ。さ、行くよ。

あ、あのっ…

ルイ

…？

ネネ

あ…はい。なんでしょうか…

ここになんの御用でして…？

ネネ

ああ…2人の魔女さんに会いたくて。あなたは…？

私は……中にお入りください。

ルイ

？

ルイ

わぁ…ここ……

教会です。ごめんなさい、今呼んできます。

ルイ

ええ。

ルイ

…ネネ、さっきの人は…？

ネネ

わ、私もよく知らない…ここの使用人、みたいな人なのかな？

ネネ

いや、でもこんなところで使用人を雇うなんて…

お待たせしてしまいました。

マフユ

こんにちは。マフユ・アサヒナと申します。

ルイ

こんにちは。ルイ・カミシロです。

ネネ

ネネ・クサナギです。

奏

あ…自己紹介が遅れてしまいました。宵崎奏です。

ルイ

(あれ？この人…)

ネネ

もしかして…2人の魔女、というのは貴方方ですか…？

マフユ

ええ、そうですよ。私達に何か御用が？

ネネ

ええ、少し聞きたいことがありまして…

マフユ

へぇ…花……

ルイ

何か知っていることはありませんか…？

マフユ

うーん……私は力になれないかもしれません。奏、何か知ってる？

奏

…花……

奏

…あ、少し待っていてください。

マフユ

それにしても…お二方はどうしてここに？私達が花の情報を知っているとも限らないのに…

ネネ

…強いて言うなら、勘ですかね。

マフユ

勘？

ルイ

ネネの勘はよく当たるんですよ。

マフユ

へぇ…そうでしたか。凄いです。

奏

お待たせしました。こちらをお渡しします。

ネネ

？これは…？

奏

昔、私の父が遺したもので……別の国の言語で書いてあるから私も何が書いてあるか分からないんです。でも、この本が力になれるかもしれないないと思って…

奏

確か…「この本には秘宝の在り処が書いてある」、と言われたのを覚えています。

奏

私も解読しようと試みたんですが、人間の私には異世界の言語なんて分かるはずもなく…ごめんなさい。

ネネ

え、に、人間？？

マフユ

…あ、言い忘れていました。

マフユ

奏はここに迷い込んだ人間なんです。

マフユ

理由あって私の助手をしてもらっていて。それで、少し魔法を教えたら使えるようになったんです。不思議な子ですよね。

奏

へへ…

ネネ

そう、なんですね…

ルイ

通りで違和感が…

ルイ

(人間も魔法が使えるんだ……僕も普通の人間に生まれたかったなぁ…)

ルイ

…

ネネ

…類？

ルイ

え！？…あ、ご、ごめんなさい…

マフユ

ふふ、いえいえ。

ネネ

今日はありがとうございました！

ネネ

あ、あの！今度お詫びに菓子折りを持ってきます！

マフユ

あら！ふふ、ありがとうございます。エナ…友人もきっと喜びます♪

ルイ

お二人共、本当にありがとうございました。この本…僕なりに解読してみます。

奏

！はい、頑張ってください。その本の事、よろしくお願いします。

ルイ

ただいまー…

シーン……

ルイ

…？司くーん…？

ぬおぉぉぉぉお！！！

ルイ

！？

うおおおぉぉぉぉおぉお！！！

ルイ

な、なに！？

司

ぐぉぉぉおぉぉお！！

アキト

グア"ゥゥウ"っ！！！

ルイ

！？ちょ、ちょっと！！何が…！

司

助けてくれルイぃぃい！！

ルイ

わっ！ちょ、抱きつかないでくれ！！/

アキト

ガル"ゥゥウ…！！

ルイ

とりあえず落ち着こうか二人共…

ルイ

それで…何があったんだい？

司

実は…

司

し、失礼する！！晩飯を渡しに来た！

アキト

………

司

む？晩飯だぞー？

アキト

……

司

…はぁぁっ！！！もしかして…死んっ…！？

アキト

……ガゥ…

司

あ…寝てるだけか……ここに置いておく…

グンッ

司

ぞ……

アキト

……あ"？

司

……

アキト

…っガゥ"ウウ"ウｯｯ！！！

司

うわぁぁぁぁ！！！

ルイ

あー…尻尾を踏んでしまったわけだね…

司

ぐ…オレのしたことが……っ

ルイ

アキトくん、ちょっと失礼するね。

アキト

ァグ…

ルイ

…んー…怪我はないみたいだね。今度から気をつけなよ？

司

う…すまんん……この防犯ブザー(仮)を使ったんだが、檻を破ったみたいでな…すぐに追いつかれてしまった！

ルイ

ええ…凄いな……もう少し頑丈にしないとかな？

アキト

ガゥ"…？

続く

この作品はいかがでしたか？

279

2件

司､､､流石にそれは駄目だろ｡でもちょっとそのシーン見たい(((

リルル🍳🎼

プロフィール

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