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天才すぎます、
それは突然だった。
しろせんせー
ニキ
いつもの甘ったるい声とは違う、そんな声で俺の名前を呼んだ。 そんなのはなんだか居心地が悪くて悪くて仕方なかった。
そろそろ潮時かな、なんて。 考えないわけがないだろ。
しろせんせー
ニキ
何度も何度も、言いかけては辞めて。 口をつぐんだまま。
しろせんせー
ニキ
普通に繰り広げられる会話の中に、いつも違和感があった。 こう…、さっきも言った通り居心地が悪くて。
彼の瞳を見つめていると、その気持ちは余計深まった。
しろせんせー
ねぇ
その甘くて時には厳しい声、俺以外に聞かせていること
本当は嫌だって知ってる?
“ タバコは外で吸え “
ここまでくると言われすぎて聞き慣れてしまった言葉だと思う。
ライターに火が灯らなくても、何をしてても彼が俺に興味を 持つことは一切ない。
ニキ
理由なんて、何個も何個も頭の中で考えてるよ。 それでも彼の目が俺をじっと見つめることは一回もないんだ。
ニキ
ニキ
俺の残念そうな顔が外の水たまりに映り込む。 その顔を見つめていると、突然後ろから窓が開く音がした。
しろせんせー
しろせんせー
ほら、また目を逸らす。 そんなに俺のことが好きじゃないならセフレなんか辞めてしまいたい。
ニキ
お前の前でいつまで偽りの笑顔をつくっていればいいの? ねぇ、答えてよ。
しろせんせー
こいつもタバコを吸いに来たのか、なんて考えながらタバコを咥える彼の口元をじっと見る。 我ながら気持ちの悪いことをしているのはわかっていたけど、彼のことを好きでいる衝動は抑えられない。
ニキ
しろせんせー
たまに出す甘くて苦い声。 そんな大嫌いな声を上げながら俺の元に近づき、顔を寄せる。
正直期待したよ。だって好きなんだもの。 仕方ない。
ニキ
しろせんせー
ニキ
ニキ
俺に意見する隙も与えず、彼は俺の咥えたタバコと自分のタバコの先をつけた。 無自覚でやっているんだろうか、俺はこんなにもお前が好きで意識しているのに。
ニキ
しろせんせー
ニキ
しろせんせー
ニキ
なんでもなくないよ。 タバコの煙を顔に吹きかける意味は…
「 」