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昨日人を殺したんだ
君はそう言っていた
気温が低いせいか それとも恐怖でなのかはわからないが
君の… "青ちゃんの"身体はひどく震えていた
赤
青
青
青
青
青
楽しいからだよ
青
青
グシャ
赤
青ちゃんが いじめられていたのは知っていた
だけど俺は無視し続けていた
だけどまさかこんな結果になるなんて
青
青
青
青
そう言って彼は別れを告げる
そんなの嫌だ
もっと青ちゃんと一緒に居たい…
…そうだ
赤
赤
と、いう訳で 青ちゃんと俺の旅が始まった
そもそも俺は親と縁を切ってたし
青ちゃんも親が全然帰ってこなくて
ほぼ一人暮らしのようなものだ
さてと準備をしなくては
財布と護身用のナイフを持って
あとは暇つぶし用の携帯ゲーム‼︎
あとはもう… ここには帰ってこないだろうし
いらないものとか全部捨てよう!
赤
赤
赤
赤
そうこれは二度と帰らない旅なんだ
人殺しの青ちゃんと
ダメ人間の俺
現実から逃げ出す旅なんだ
赤
青
今から僕は、僕達は旅に出かける
なんとなく赤くんに 申し訳なさが沸いてきた
青
赤
青
赤
青
青
青
青
青
赤
赤
赤
赤
赤
赤
青
青
青
赤
青
赤
青
何日経っただろうか
最初は財布にお金が入っていたから ある程度は食べれだけど
いまはもう人から お金を盗んで逃げて暮らしている
どこにでも行ける気がしたんだ
今更怖いものなんて俺達にはなかった
そう思ってたけど
青
やっぱり怖いな
このまま生きていけるのかな?
赤
青
やっぱり赤くんは優しいな
僕も変わらなくちゃ‼︎
青
赤
昔夢を見たんだ
優しくて誰にも好かれる 主人公が人々を助ける夢
赤
赤
まずい弱音を吐いてしまった
青
青
青
赤
青
青
青
赤
その通りだ
俺も人生でシアワセなんて 感じたことなんてない
強いて言うなら今、 青ちゃんと過ごしてるくらいだ
赤
青
警官
蝉の羽音が大きくなる
もう終わりが近づいてきているようだ
赤
突如青ちゃんが 俺のリュックサックを強引に奪い
中にあったナイフを取り出して
そのまま俺を後ろから抱きしめた
青
警官
警官達が一瞬立ち止まるが
叫びも虚しく ジリジリと近づいてくる
俺は青ちゃんにだけ聞こえるように言う
赤
もう、無理だ
青
青ちゃんは諦めずに 警官にナイフを向ける
青
青
青
青
太陽がじりじりと肌を攻め立てて
汗が流れ出る。
風にまぎれて夏草の匂いがする。
警官達が草を踏み歩く音。 蝉の鳴き声。 そして青ちゃんと俺自身の吐息。
赤
赤
赤
赤
赤
赤
赤
赤
赤
赤
その言葉に青ちゃんが 応じることはなかった
わがままだもんね
いつだって自己中心的で。 そんなことわかってたはずなのに…
青
青
青
青
青
青
そう言った最後に青ちゃんは首を切った
最後に言った言葉は俺にとって 強がっているように聞こえた
あれからもう10年も過ぎた
ただただ暑い夏が過ぎてった
毎年この墓の前に着くと
青ちゃんが死んだんだと実感させられる
あの夏の日を思い出す
俺は今も…今でも歌ってる
言いたいことがあった
ずっとずっと
九月の終わりにクシャミして
六月の匂いを繰り返す
青ちゃんの 笑顔は無邪気さは ずっと寝てた頭の中を飽和している
誰も何も悪くない
青ちゃんは…何も悪くないから
『もういいよ投げ出してしまおう』
そう…言って欲しかったのかな…
赤
赤
赤
中の人
中の人
中の人
中の人
中の人
中の人
中の人
中の人