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眩しい光の中で、 葵はゆっくりと意識を取り戻した。
風の匂いが変わっている。 周りを見渡すと、 深い山の中だった。
葵
先程までの戦いの痕跡は どこにもない。
辺りには鳥のさえずりが響き、 木々が穏やかに揺れている。
ーーまるで、 別の時代に飛ばされたみたいだ。
葵はゆっくりと立ち上がり、 状況を整理しようとした。 するとーーー
葵
どこからか、 炭が焼ける匂いが漂ってきた。
その匂いを辿ると、 小さな家が見えてきた。
ーーーゴトッ
扉が開き、中から少年が現れる。
額には独特な痣、優しげな瞳、 そして……
背中に薪を担いでいる。
炭治郎
彼は驚いた様子で駆け寄ってきた。 葵は目を見開いた。
間違いない。 竈門炭治郎だ。
でも、何かが違う。 まだ鬼殺隊の隊服を着ていない。 刀も持っていない。
葵
葵が尋ねると、 炭治郎は困ったように笑った。
炭治郎
狭霧山ーーー。
その言葉を聞いた瞬間、 葵の背筋がゾクリとした。
もしかして、 ここは炭治郎の物語が始まる前の時代!?
だとすれば、 すぐにでも動かなければならない。
もうすぐ炭治郎が山に炭を売りに行き ーーー家族が鬼に襲われる日が来る……!
葵は拳を強く握った。
ここで私が行動すれば、 炭治郎の家族を救えるかもしれない……!!
だが、その時ーーー
禰豆子
ーーー少女の声。
禰豆子が、 小さな足音を立てながら家の中から 現れた。
まだ人間のままの、 優しい笑顔の禰豆子。
葵の心が強く揺さぶられる。 この笑顔が、 あと少しで失われてしまうなんてーー
私がこの世界に来た意味…… それは、つまり…… 彼らの運命を変えること……!
葵は決意を固め、 炭治郎を真っ直ぐに見た。
葵
炭治郎は驚き、 禰豆子も不思議そうに葵を見つめる。
ここから、 すべての運命が動き出すーー!