irxs短編集

資料室から数百枚ある紙を運ぶ

いくら鍛えている俺でも 重たかった

ﾄﾞﾝｯ

ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ…

何かにぶつかった拍子に 資料が散らばってしまった

その生徒の顔を見た途端 俺は顔をしかめた

俺は逃げるようにその場を去った

あいつは生徒会長のいふ

女子にめちゃくちゃモテてて 噂では副会長と付き合ってるとか

……俺が距離を置いているのは

あいつは俺を見つけると やたらと引っ付いてくる

それが少しめんどくさくて このように逃げている

テストの採点が終わり 一息つく。

気がつけば 日はすっかり落ちていた

携帯の通知を見た俺は 直ぐに画面を開いた

ないこは俺の親友で 初恋相手だ

それも現在進行中…

ないこはネットで活動していて 今ではすっかり人気者だ

他でもないないこの 好きな人の頼みだ

断るなんてできなかった

幸い今日は担当している部活も休みだったので、早めに帰った

部屋の準備をしたり ご飯を作ったり…

まるで主婦だな…w

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

きっとないこの従兄弟だと思い 扉を開ける

ｶﾞﾁｬ…

開けた瞬間、俺は固まった

目の前に居たのは…いふだった

予想外のことに俺は混乱して ないこに連絡を取る

ちょっ…従兄弟くん俺の学校の生徒やねんけど！！

直ぐに既読がつく。

あれ？そうだったの？ まぁ、よろしく☆

引き受けたからにはやるしかないかと観念してリビングに戻る

そこには何か見ているいふがいた

何かわかった瞬間すぐに奪った

ゲイ関係の雑誌 BL漫画

それに…ないこの写真

いふがニヤッと笑う

その笑顔を見た俺は 地雷を踏んだと後悔した

何か恥ずかしい事でもやらされると思っていた俺は

いふから出た言葉に 戸惑った

たしかに異常なくらい 引っ付いてくるとは思っていたが

好き…なのか…？

分かってますよね？

いくら押してもビクともしない

完全に油断していた

ダメだ…ダメ…なのに

強引な所や 俺を見てくる目が

どこかあいつに似ていた

俺はつい… 身体を委ねてしまった