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おかしな電話。

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おかしな電話。

7 - 愛と呪い

♥

131

2024年08月11日

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僕の推理を全て並べるとこうだ。 ゴゴちゃんを亡くした彼は自身の描いた小説の台詞の内容を付与する異能力に気付き彼に試した。ただ、其の頃には完全に腐敗し切っており、完全な物は創り出せなかった。だから、その代わりに自身の半身を殆ど斬り落とし、それを依代とした。 然し、心身耗弱状態の彼が描いた物語だなんてまともな筈がない。其れこそ、此の前盗み見た時なんか関係の無い言葉の羅列が群を成しストーリーとしての命を完全に絶っていた。 だから、姿を見せたあの人の精神年齢は幼子の様でまたあの人には半身が備わって居なかった

球葉

僕は唯、明博に目覚めて欲しかった丈なんだ

球葉

そう、立ち直って欲しかった

球葉

だから、彼に会いたがっていた母親に彼を会わせた。

球葉

そうしたら、過去の自分に踏ん切りが付くと思ったんだ

球葉

でも、何一つ違った

球葉

明博はより塞ぎ込んで、部屋に篭って何も音沙汰が無くなってしまった

球葉

もう既に、否。とっくの昔に彼は彼を失って居た

球葉

西真明博という役を演じる事で本来の自分を隠して偽って来た。

球葉

そうする事しか本来の自分を肯定できなかったから。

球葉

彼の中で大きい存在だった母親に本来の自分を否定された彼はだからああなってしまった。

球葉

あのあと、ふと明博に電話をしたんだ。

球葉

応答なし

応答なし

球葉

応答なし

応答なし

球葉

応答なし

応答なし

球葉

着信拒否かよ、クソ、

球葉

………健康そうで良かった。そう思った、思ってしまった

球葉

通話終了

通話
06:06:06

球葉

…………………ははは、はは、あは、あはは、あははははははははは、

球葉

はぁ、

球葉

こんな可笑しな電話、夢であって欲しかった、

いつも252 5なごーごり

ただいま!あきひろくん!!

明博

ニコライ……きみはぼくをうらぎらないよね、

いつも252 5なごーごり

んぇ?どうしたの?そんな辛そうな顔をして、どこかいたいの?

いつも252 5なごーごり

そうだ!ぼくいいことしってるよ!!

いつも252 5なごーごり

いたくなくなるまほうなの!!いたいの……

明博

やめろ!!!!

明博

やめてくれよ、もう………

明博

つらいんだ、かあさんにすてられて、

明博

いっそ、もう

球葉

不在着信

不在着信

球葉

不在着信

不在着信

球葉

不在着信

不在着信

明博

なんだよ、ぼくをさらにおいつめたいのかよ、

球葉

『もしもし?』

明博

『なんだ。』

球葉

『もうそろそろ目が醒めた、?』

明博

『は?何が。』

球葉

『君の目の前のゴゴちゃんは本物じゃ無いんだよ』

球葉

『明博!?明博!!』

ガシャン

明博

ごめん、ニコライ。おかしな電話が掛かって来てね。

明博

僕の全てが嘘だなんて。全く、酷いよね

明博

ねぇ!!!!!

いつも252 5なごーごり

ひっ、、

明博

ああ、ごめんね、寒くなって来たから、七輪焚こっか

いつも252 5なごーごり

う、うん

明博

ありがとう。

明博

君が何時も笑顔で居てくれるから僕は耐えられたんだ、

いつも252 5なごーごり

いや、あきひろくんががんばったったからだよ。

いつも252 5なごーごり

よしよし、

明博

ごめんね、

明博

ごめんねニコライ、

明博

君を助けられなかったこと、君をころしてしまうこと、

明博

すべて、

いつも252 5なごーごり

(なんだか、くるしいような、)

明博

ゆるして、

球葉

あれから一週間後。彼は死体で発見された。

球葉

まるで、あの人の様に、ぐちゃぐちゃに腐敗し切っていた、

球葉

ゴゴちゃんがさんまをたべるっていってたけど、

球葉

真逆………煉炭自殺とは、

球葉

煉炭の七輪が倒れて、家毎火事になって、焼死体だなんて、

球葉

いや、もしかして、これが救いだったのかもしれない

球葉

だって、これで彼は愛する彼に逢う事が出来るのだから。

球葉

彼の生を望み、縛り付けて居た僕こそ、彼にとっては呪いだったのかも、しれない
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