私の救世主

『早く出てきなさいよっっ！？！？』

ドンッ！！ドンッ！！ドンッ！！

『出てこないなら このドア壊すわよ？』

いやだ

行きたくない

『ねぇ、 そこに居るのは分かってんのよ？』

『出てこないならどうなるか、、』

『分かるわよね？？』

ガチャッ

生まれて初めての反抗

それでも

そうかもしれない、

そう思ってしまった

ガチャ

小さい時から、 お父さんに怒られる時は

"部屋"に連れていかれた

怒鳴られて、殴られて蹴られて、

小さい時から"部屋"が嫌だった

ガラガラ...

この部屋に来ると

息が苦しくなる

数分後

ドカッバキッバキッ

ドゴッドカッドンッ

2時間後

お父さんは今から仕事らしい

気づいたらもう外は暗くて

みんなもう帰ってきたのかな、

なんて思った

"会いたい"

もう一度会って

感謝を伝えたい

1度そう思ってしまったら

もう止めることは 出来ないと分かっているから。

望んではいけない

あらぬ希望を持ってはいけない

そう心に強く刻んだ。

そう思った時、

自分のスマホが震えた。

誰からだろう、、

そう思って画面を見ると

"道枝さん"という文字が見えた。

あの日、初めてあの家に行って

みんなで買い物に出かけた日

西畑さんは

「連絡手段があった方がええから。」

そう言って、私にスマホを渡してくれた