僕たちはこの世界に存在しない とされている魔法使い。

自分の好きな言葉を唱えるだけで 魔法を使えることが出来る。

僕は蒼い月が好きだから 《ルーナブル》。

アキは紅い月が好きだから 《ルーナロッサ》。

より強力な魔法を使いたい時は僕とアキ、2人で唱える言葉がある。

それは、僕とアキが好きな満月 《ルーナピエナ》。

全てイタリア語で唱えている。

イタリア語に意味は無いけどね。

ボクとアキは箒を出し、空を飛ぶ。

両親に蔑まされ、家を追い出されて途方に暮れている所を拾ってもらった。

師匠様はボクたちの命の恩人だ。

魔法の使い方も教えてくれたし。

神秘的で近寄り難い月。

そんな月が好きだ。

ボクたちがのんびりと月を眺めていると、突然辺りが光り出す。