ぬしんん
ぬしんん
ぬしんん
ぬしんん
轟の怒ってる顔が見たい
あいつは普段怒らなくて
天然でポンコツなやつだ
そんな奴が激怒したというニュースを耳にした
原因は,俺を馬鹿にしたやつにキレたらしい
お前に爆豪を貶す権利ねぇんだよ 爆豪はな ,お前等みたいなノミ以下に 貶すほどじゃねぇし ,お前等より頑張ってるんだよ!! それをお前等に馬鹿にする権利も侮辱する権利も何もねぇんだよ!! さっさと失せろ。クソ野郎。
… 正直,興奮した ,
普段優しい轟が怒ってるのが良かった 、
周りの奴らは轟がキレてるのを知ってるかのようにしてた
俺だけが知らないあいつを見るのがやだ
俺はある作戦を立てた
このときはあんなことになることに知らない俺による 計画だった
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広がる雑誌 .
そこには『 ダイナマイト,熱愛か !? 』という見出し .
そして ,仲良さそうにしてホテルに入る二人 .
今年5回目の爆豪の浮気 .
それを見て俺は深くため息をつく .
今思えば,初めは軽い方ではあった .
回想
__ それは仕事の帰りだった
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話をかけ振り向く爆豪 . 相変わらず暴言を吐く爆豪を無視して 女性の方に話しかけた瞬間 __事件は起きた
女
…… 思考が,文字通りに止まった .
ピタ ,と動きが止まる
甘ったるい声で爆豪のことを優しそうな顔で見ていたのを今でも覚えている
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心臓から送られる血の量が増え、耳にはどくん、どくんと早く脈打つ音しか聞こえなかった
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相当怖い顔をしていたのだろう 。 女が『 ショート , ? 』 と声を掛けたので, はッとした
取り合いず真相を聞いた
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女
先ほど前までは可愛い顔してるなと思ってたが 今にとっては忌々しい感じた 上目遣い … 上目遣いをするな ,
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少し突っかかりしつつも聞いたら 女ではなく 爆豪が答えた .
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と耳元で囁かれた 。 イケボだった 。
な … 何だ ,そっか ,怪我してたからか 爆豪の料理うめぇもんな . 分かるぞ 。 最近爆豪の帰りが遅いのはこれのせいか
少し引っ掛かりつつも一人で納得した俺は 今日は帰りが遅くなると耳元で囁かれつつも また言われ
お前は爆豪のなんなんだと最大の質問をすることを忘れていた事に 気付かなかった
そして現在に至る
『 ダイナマイト ,熱愛か !? 』
ってねぇだろ .
付き合ってんのは俺 ,ショート だ 。
爆豪 ,お前は俺の何が駄目だったんだ やっぱり男の俺じゃ満足しなかったのだろうか
今更女の体が良いのだろうか
… そろそろ潮時なんだろうか .
ふぅ , と肩を下げ今ではぬるくなったコーヒーを 机に置く . 手がじっとり汗ばん出て気持ち悪い 。
今日も爆豪の帰りは遅い . 夫が帰りが遅くて妻が夫を待ってる気持ちが 分かるな .
分かりたくねぇが 俺の場合 ,週刊誌で知りたくはなかった .
はぁ とまたため息をつく 今日何回ため息をついたのだろうか そもそもこういうのはしおらしく別れたほうがいいのか ? それとも 俺だけを見てくれよと言って怒ればいいのか 分からねぇよ …
俺 ,爆豪が初だから あいつは違うと思うけどよ ,
とにかく ,今は様子見を
と特に誰もいないくせに 、そう指示した俺は 、ぬるいコーヒーを再び温めるため 、キッチンに向かおうと席を立ったのだった 。
ガチャ
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返事したのは ,いつものうっとうしい声ではなく 静寂だった
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今日は7回目の作戦実行日 .
なんとなーくそこら辺で女を引っ掛けて 、 ホテルに入る所をモブに シャッター切られたら 、 ホテル内で女はポイ捨て 。
まぁ 、 自分でも最低だなとは思うが 、 世間一般での俺への評価は現状維持なので知らん 俺は 、轟の怒ったところが見たいのだ 。
決して轟に飽きたとか 、 やっぱり女がいいとか 、 そういう訳じゃねぇ 。 なんなら俺の方が轟のこと好きだわボケ 。 愛してるわクソ 。
ンで 、今日も今日とて女に「 最ッ低 ! 」 と泣かれて帰ればこうなってた 。 部屋が暗い 。音が聞こえない 。
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いつもスパダリかよ 、 と思わせるような顔をした轟が 、迎えに来ない 。 カバンを持つ手が震え もしかして 、 と変な汗がこめかみを伝う。
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少し小走りで廊下を走り 、 かちゃ 、とリビングへのドアを開け 、紅白野郎を探す 、 が 、すぐに見つかった。
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いた 。 轟はいた 。 でも 、何故か部屋が暗いままソファに座って雑誌を凝視している 。 俺が横から奴を覗き込んでも動く気配がしない 。
轟を纏う雰囲気が …… なんか 、 嫌な感じがする 。
や 、 やっとか ? やっと 、 こいつ 、 怒ったのか ?
正直 なんでこいつが怒らないのか不思議だった 一応5年同棲していた恋人が急に帰りが遅くなって 何の報告もなしに週刊誌で浮気発見
俺だったら女諸共殴りつけて 手足を切断して監禁までこぎつける 。 なのに こいつと来たら もう既に7回も パパラッチに撮られてるっつーのに 顔色1つ変えず『 お帰り ,爆豪 』と微笑む 。
怖かった 。 どんどん増えていく浮気の数に 俺の心も不安が募っていった 。 取り返しのつかないことになるのではないか 、と 。
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轟の目の前に立って 、 話しかける 。 いつのもドスい声はどこに行ったのか 、 小さい 、 弱々しい声になってしまった 。
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轟は答えない 。 なんなんだこいつは 。 もしかして 、寝てんのか ? そう思って 、 「 おい轟 ! 」 と先程よりか は大きな声でデクの肩に手を置いた 。
いや 、置こうとした 。 奴を心配して伸ばした手は 、轟の無慈悲な手によって ばしん 、と叩き落とされた
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いつもより低い声だった
ぶわり 、 と鳥肌が全身に粟立つ 。 どくどくと 、心臓の音がうるさい 。 汗が止まらない 。
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脳内ではそんな弱気なことを考えているのに 、 俺の性格はそう上手く出来てはいないらしくて 、
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と 、スラスラと悪態をついてしまった 。 よりにもよって週刊誌のことを ! とぐしゃぐしゃと髪をかき混ぜる 。 すると 、轟が 、はぁ…… と息を吐いた 。 それに合わせて 、びく 、と俺の肩もはねる 。 ……… 怖い 。
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口調は優しいが 、声は低く静かで 、怒ってることが丸わかりだ 。
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轟の鋭い目が 俺を捉える 。 ぴし 、 と俺の身体は固まったように 動かなくなった
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耳が 、おかしくなっちまったのかと思った 。 おわりにしよう 、終わり 、ってなんだ 。 なにを終わらせるんだ 。
もしかして 、俺達の関係 ? 嫌だ 、 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ 。 そんなこと 、お前の口から 聞きたくなかった。
こんなことになるなら 、こんなふざけたこと 最初っからしなければ良かった 。
好き 、好きなんだ 、 轟 。お前の全てが知りたい 。 そんな 、軽い衝動が 、思いが俺を おかしくさせただけなんだって 。 嫌だ 。俺を捨てないでくれ 。
誕生日だって 、分かってた 。祝ってやりたかった 。 プレゼントだって 、準備してた 。 でも 、てめぇが 、なんも 、言わねぇから 。 おれ 、もう 、轟に飽きられちまったんじゃねぇかって 、 不安になって 、でも 、やめらんなくて 、 エスカレートしちまって 、
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……… そんな目で 、見ないでくれ 。
気づけば 、ボロボロとみっともなく涙を流していた 。
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ぐすぐすと泣く俺に先程まで怒りのオーラを纏っていた轟 も慌てて俺の頬に手を添える 。
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ぐ 、 と轟の眉が下がる 。 悩んでいるのだろう 。 泣く俺を許すのか 、でもやっぱり浮気したから切り捨てるのか 、 と 。
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言葉にトゲがない優しい声 。 俺も 、今くらいは 、 素直になった方がいいのではないのだろうか 。
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そう正直に答えれば轟は はーっと 溜息をついて唸った 。
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轟が心臓を抑えている 。 なにしてんだ 。
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スっと轟の目が細められる 。 ぞく 、と何かが背を走り 、 腰が抜けそうになった 。
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トン 、と人差し指で胸を刺され 、 「 ぁ … 」 と言葉に詰る
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そういえば 、と思い出せば 、 確かに溜息をつくことが多かったような気もする 。 大して気になってはいなかったが 、 こいつ 、こんなについてたのか 。 しかも 、回数 、数えてたのかよ 。
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そう言われてハッとした 轟は 、相変わらず俺を見据えたまま捉えて離さない 気がつけば 、勝手に口が動いていた。
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…… ああ 、だめだ 、また視界が歪む 目頭が熱くなって 、 ぼろ 、 と大粒の涙が溢れ出した
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すると 、轟が近ずいてきて 俺の後頭部を引き寄せ 、額にキスをした
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ぎゅ 、と轟に抱きしめられる それに対して俺もおずおずと轟を抱きしめかえした あぁ 、暖かい 。懐かしい、この温もりが
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ちゅ 、ちゅ 、 と瞼 、目頭 、鼻 、頬 、と順々 に優しいキスの雨が降ってくる。 最後にやっと唇に轟の唇が降ってきて 、ふ 、と離れようとしたが 俺からキスをして必死に離さないよう食らいついた
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離れたくなくて必死に縋れば 、 ぐうう 、と轟の喉から音が鳴った 。 俺から轟の首に腕を回し 、ぎゅう 、 と轟との距離をつめる
お互いの触れ合う舌が熱い とろけてしまいそうだ はふはふと息をして轟と目を合わせようとすれば 、 轟の細められていた目と目が合う
ぞくぞく 、と耳の後ろまで走る快感に 今度こそ 、 がくり 、 と腰が抜けて抜けてしまった
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ちゅう 、と目尻に唇を落とされ 流れそうになっていた涙を吸い取られた それすらも気持ちが良くて 、熱っぽい息が出る
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あぁ 、かっこいい 、キラキラしている 俺はなんでこいつを傷つけるようなことをしてしまったんだ 馬鹿だな 、俺
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流石にしつこかったのか 、轟が俺の肩を掴み強引に引き剥がした くそ 、 まだしたかったのに …
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そうだった 。俺は 、浮気を 。
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そう静かに聞いた轟は優しく俺の頬を両手で包み込み 下を向いていた顔をくい 、と上に向かせた 。
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普段は俺の言うことを1発で聞く轟が 、 今回はまだ疑っている … だいぶ信用が薄くなってしまったらしい そう考えたらさらに頭がかーっとなって ぶわ 、と 、息が上手く出来なくなってきた
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ぐしぐしと轟の服の袖で涙を拭われて 、 ちゅ 、ちゅ 、とキスをされる どこまでも優しいな 、こいつは 。
俺が泣き続ければ 『 わかった ,信じる ,信じる ,だから泣かないでくれ , 俺 ,お前の泣き顔に弱いんだ … 』 と撫でられる
そんな轟にどうしようもない感情が溢れて 勢いよく目の前の男に抱きつき 、スリ と轟の首筋に 鼻を擦り付けた 甘く掠れた声 で奴に縋る
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ブチ 、と何処からかそんな音がした気がした ぐいっ 、と体を持ち上げられたと思ったらバチバチと音がなり 気づいた時にはベッドの上で ガッチリと腕を押さえられているところだった
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ふーッふーッと荒い鼻息が聞こえる 押さえつけられている腕は抵抗しようとしても動かない 言うなれば 、獣 部屋が暗くて轟の表情は分からないが、 多分 、理性が飛んでいる
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---- 優しくなってしなくていい
そう焦凍の耳元で熱い息を吐きながら言えば 我慢出来なかったのか ガブッと首に噛み付かれた
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血が出るほど強く噛んだ
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怖くて後ろを向けない 多分今の轟は 敵にも負けない 悪い顔している
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そんな恐ろしいことを言われた間に 明日 体全身痛んだろうな と誓った
ぬしんん
ぬしんん
ぬしんん
ぬしんん
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やべぇクソ最高