✞魔法少女は今日も嗤う。✞

学校

こいつは佐藤由梨香といって、いわゆるクラスの一軍。

噂だといじめっ子で、いつ誰をいじめるか分からないからみんなに恐れられている、らしい

らしいっていうのは私がいじめている現場を見たことがないから。

いじめられるのはごめんだから、ある程度は話しかけられたら話を合わせたりして取り繕っている。

特に仲がいい訳でもないのに。

めんどくさい。

この力が本当か確かめたくて、もう1回使ってしまった。

どうやら、本当みたいだ。

これが、１ヶ月前の話。

それから私、桜はこの力をよく使った。

最初は使いすぎたら代償に何かが起こる...とかあると考えたりもしたけれど、

何も起こらなかった。

私は、この力に溺れていった。

そのとき

その声は人気の少ない屋上に繋がる階段から聞こえてきた。

屋上は鍵がかかっているし、滅多に行く人は居ない。

そこには。

いじめられている少女と由梨香達の姿が。

由梨香の手にはカッター...

ではなく

彫刻刀、だった。

たまにはいつもと違うことしようかな

キーンコーンカーンコーン

2人は話しながら教室に向かった。

柴崎さんといるのは、嫌じゃないかも