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「et____」
桃虹高校3年の、バスケ部エース。
顔立ち美人、運動神経も最高。
誰もが憧れる女子高生。
だから、etの印象を周りに聞いたら
「優等生」
「しっかり者」
「社交的」
_きっとそう答えるだろう。
実際、頭が良くて、友達も多くて。
今で言う”陽キャ”。
そう思う人が大半だ。
でも______、
私は。
et〜!
宿題よろしく〜
et.
だって、いつもやってくれるじゃん!
ありがたいわw
et.
ただの______
et.
私の名前は、et。
いつもみんなの流れに乗って、
仲良くなれてると思ってた。
__ただ、違った
みんな私が宿題をやれなかったら
『なんでやってくれなかったの』
『もう信じられない』
そう言って。
私を責め立てて
結果、自分が悪いみたいに言われて。
テストで100点を取れなかったら
家ではボッコボコに殴られて。
担任は「お前が取らないとみんなの手本になれないぞ」
ってまた私を責める。
______なんで?
私だって、誰よりも努力をしているつもりだし、
クラスのみんな分の宿題だって徹夜して終わらせてる。
なのに、なんで
親には殴られて殴られて。
挙げ句の果てには
気を失うまでみぞおちを狙われたり
クラスメイトには愛想尽かされたり。
なんでよ
もう、限界なんだよ…
et.
家に帰ったら、必ず
母
et.
呼び出されて、
母
…殴られる。
それが日課だった。
母
母
et.
毎日殴られて、痛みは感じなくなった。
…正確にはもう“慣れた”。
お母さんは、毎日泣きながら殴る。
母
母
そんなに泣くなら、殴らなきゃいいじゃん。
もうお互い、楽に慣れたらいいのに
そう思いながら、いつも殴られている。
母
母
et.
et.
なんで、産んだの…?
私だってこんな人生歩むくらいなら…
et.
ダッ(立ち去る)
母
et.
部活は、楽しい。
みんなが私を必要としてくれて
次も一位とろうねって言ってくれて
バスケを頑張れる。
_ここが、私が私でいられる居場所だった。
…だった、はずなのに______
楽しい部活を過ごしていた、ある日のこと。
et.
et.
急に、屋上に呼び出されて
きっと相談か何かだと思った
_そう、思いたかっただけなのかもしれない。
“うっざ”
その一言だけだった。
その言葉を発した瞬間、糸が切れたように殴りかかって来て。
et.
殴られるのは、なんとなくわかっていた。
屋上に急に呼び出されて
「うっざ」って言われて
…覚悟はしていた。
でも
et.
無理だった。
慣れている、つもりだった。
毎日殴られて暴言を浴びて。
母からの暴力に、耐えて耐えて、耐えて。
でも
唯一の居場所だった“部活”を
奪われて
耐えられる、わけがなかった。
et.
et.
et.
ダッ(逃げる)
et.
どれくらい走っただろう。
あたりは真っ暗
あざだらけの顔と
ボロボロの制服で。
et.
しゃがみ込んで、泣いた。
泣いて、泣いて、泣き続けて。
もう限界だった。
居場所さえ奪われて。
助けを求めることもできなくて。
et.
et.
et.
et.
誰かに、届くわけがなかった。
誰もいない真夜中の夜道。
いたとしても、変な奴しかいなかった。
et.
そこには
私よりもあざが多くて
ボロボロな
傷んだ髪と制服の
『青年がいた。』
next〜。⏩✨
❤️⇨100