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いや、彼シャツなんよ…それ
突然、家中に軽やかな音楽が流れ、浴槽の水が沸いた事を知らせた。
トラゾー
トラゾー
音楽に驚いた青年が慌てて飛びついて来た為、尻もちを着いてしまった。
クロノア
トラゾー
トラゾー
頻りに周りを見る青年の頭を撫でて、落ち着かせる。
そういえば、猫は大きな音に敏感だった事を忘れていた。
トラゾー
洗面所にて、青年の汚れた服を全て脱がした。
そう、下着もだ。
トラゾー
トラゾー
トラゾー
トラゾー
クロノア
青年は不思議そうに首を傾げた。
トラゾー
買い物などで溜めていたビニール袋を、青年の包帯の巻かれた右足に装着した。
トラゾー
そう言って、青年を先に浴室へ入れた。
トラゾー
青年と同じく服を全て脱いで入って来ると、青年が浴槽に浮かぶアヒルのおもちゃを指で突いていた。
沈めても沈めても浮かんで来る様子が、どうやら面白い様だ。
トラゾー
トラゾー
クロノア
トラゾー
青年にアヒルのおもちゃを持たせて、風呂椅子に座らせる。
トラゾー
栓を捻り、シャワーヘッドからお湯出して、青年の背中にかけた次の瞬間。
クロノア
ドタンッ!バタンッ!
トラゾー
トラゾー
今まで大人しかった青年が突然形相を変えて、勢い良く浴室から飛び出して行った。
それからと言うもの…。
お互い素っ裸の状態で、家の中で鬼ごっこを繰り広げていた。
トラゾー
クロノア
青年は隅の方で、唸って威嚇をしている。
トラゾー
トラゾー
クロノア
トラゾー
クロノア
『ささみ』と言うと、青年の耳がぴんっと立ち、反応を示した。
トラゾー
クロノア
こちらの言葉を理解しているのか、『ぐぬぬ…』と言っている様な顔をして、苦悶している。
とても悩んだ末に、食欲には勝てまいと、青年は大人しく言う事を聞いてくれた。
水の音と勢いが怖い様なので、桶でお湯を汲んで洗う事にした。
無事に体を洗い終わり、仲良く浴槽に浸かって上がった。
青年の服は現在洗濯機で洗っているので、自分の服を着せる事にした。
トラゾー
クロノア
トラゾー
白いTシャツと緑色の短パンを着せたが、サイズが一周りも二周りも大きかった。
トラゾー
内心『彼シャツみたいだなぁ』と思うトラゾーであった。